2015年6月15日月曜日

少女

駅に向けて自転車をこいでたら、
前方に少女が一人で歩いてた。

まるで宮崎アニメに出てくるような、
ワンピースにフワッとした木綿色の帽子。

帽子の縁には花の刺繍が。

背格好、
ワンピースの色、
帽子の大きさ、

すべてが完璧にぼくの中では、
理想の少女だった。

瞬間的に、


写真撮りたい、

と思った。

でも次の瞬間、

それって変なおじさん?

と思い、
どうしてもまいふぉんを向けることができなかった。

それどころか、
自転車を止めることもできず、
少女のそばを通り過ぎ、
振り向くこともできなかった。

あぁ、
あの少女、

もう一度出会わないかな?

いや、
たぶん出会っても、
あの格好とは限らないし、
天気も今日とは違うだろう。

あの一瞬の少女の後ろ姿は、
二度と見ることはないだろう。

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