2012年3月7日水曜日

杞憂

夕食後、
母と「たけしの家庭の医学」を見ていた。

前から度々書いているけど、
ぼくはこの手の番組が苦手である。

それでも、
「不眠」がテーマだったので何となく見ていた。

別にぼくは不眠じゃないけど。

すると、
番組に出ている医者がこんなことを言い出した。

「パニック発作を一生に一回でも起こす日本人は1000万人以上」

うっそー。

パニック障害発作っていうのがどんなものか、
よくは知らないけど、
番組で取り上げていた一例は、
夜寝ていた主婦の動悸が突然早くなり、
呼吸困難になるというものだった。

あんな状態を日本人1000万人が経験するなんて、
どう考えたっておかしいだろ。

パニック障害発作の定義とか、
そのあたりが関わっていると思うのが、
ことほどさように、
とにかく根拠があやふやなデータで視聴者をビビらせ、
病院へ駆け込ませようというような、
悪徳商法みたいな番組はやめてもらいたいな。

何でも「可能性があります」ってつければ、
免責されるってもんでもなかろう。

「あなたは明日死ぬ可能性があります」
「あなたは将来痴呆症になる可能性があります」

生きている以上、
だれでもほとんどの病気になる「可能性」はあるだろう。

そこで紹介したいのがこの本。

「社会調査」のウソ(谷岡一郎著、文春新書)。

世の中いかにずさんな社会調査が多くて、
しかも害があるかを丁寧に説明してくれる。

これを読んでおけば、
マスコミや官公庁の安易な調査ネタを疑う、
あるいは、
とりあえず鵜呑みにしない姿勢は身に付くこと絶対。

しっかしテレビもこんな杞憂をあおる番組を作るなら、
原発に関して作って欲しいよ。

「日本の原発で震度5強でメルトダウンする可能性があるのは●基」とか、
そういうのならいくらでもあおって欲しい。


●番組の詳細は覚えていないし、記憶もあやふやなのだけど、大体そういう内容だったと思う。

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