先日のレイトショーは、
三谷幸喜の「記憶にございません」
横暴な答弁で人気最悪の総理が、
記憶喪失になるというアイデアは面白そうだったが、
見てみたら案外面白くなかった。
登場人物が少ないのは、
舞台出身の監督だからだろうが、
それが政治というテーマと相性が悪いように思った。
ストーリーは理解できるし、
ここで笑わせようという意図もわかる。
面白くないのは、
記憶喪失の総理がバレないように危機を乗り切る部分で、
ハラハラがなかったからかも知らない。
なんとなくなんとか切り抜けてしまう、
そこが甘いと感じた。
それと、
不人気だったという記憶喪失以前の総理の姿がほとんど出てこない部分。
もっと次から次へと起きる難題を、
側近が必死で乗り切る、
そんなストーリーが欲しかった。
きわめつけは最後の部分。
結局総理は実は途中で記憶を取り戻していたのだが、
ある理由からそれを隠していたというオチが、
効いていない。
僕的には、
絶体絶命に側近が追い込まれ、
そこでついに総理が実は記憶が戻っていた的な、
カタルシスが欲しいのに、
なんとなく種明かしされて終わりというのが物足りない。
題材はいいんだけど、
脚本が生煮えのまま映画にしちゃった感。
というか、
やっぱり三谷幸喜は舞台の人。
密室的なのはうまいけど、
政治のような大勢の人間を動かすのは、
苦手なのかもしれない。
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