職場の先輩が退職した。
僕より3歳上。
定年ではなく、
父親の介護のためだという。
温厚な性格ながら仕事には厳しく、
若手の多くが鍛えられた。
職場の状況からいえば、
何が何でも残って欲しかったけど、
本人の意志は固く、
翻意することはなかった。
若手は皆惜しみ、
感謝の言葉を並べた。
事情はともかくサラリーマン人生の終わり方として、
これは理想的だと思った。
大方の人はやめ時を逃し、
どっか変わらない部署に異動して、
いつの間にかやめていることが多い。
惜しまれながら感謝されながら去る。
羨ましいと思った。
とはいえ会社というのは、
もう翌日からはその人はいなかったかのように、
日々の仕事をこなしていかねばならない。
僕もまた残ったメンバーでどうダイヤを作るか、
すでにそのことに心は移っている。
感傷に浸っている間はない。
誰がいなくなっても部署としての力を落とすことは許されないのだ。
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