2017年9月27日水曜日

売却

母が、

亡き親父の勤め先の株を、

売ろうと決心した。

聞けば、

親父が若いころ、

ボーナスが出るたびに、

半ば強制的に買わされたものだと言う。

そう言う時代があったんだね。

だから、

多分50年以上は持ち続けているのだと思う。

その株が、

最近ぐんぐん値上がりして、

売れば、

子や孫に何かプレゼントできるだろうと思ったらしい。

僕はもう、

賛成も反対もないので好きにすればとだけ言ってあった。

すると母は証券会社に行ったらしい。

帰ってきた母はがっかり。

何でも、

その株はいつの間にか10株が1株にされていた。

だから、

自分が思っていた合計金額の、

実際には10分の1しか価値がなかった。

しかも、

売るためには、

親父がいつ、

どれだけ買ったかの証明が必要で、

仮に売っても税金やら何やらで、

下手をすれば赤字になる、

と脅されたらしい。

本当にそんなことがあるのかね。

親父がなけなしの金から会社の将来に託して買った株が、

今や二束三文にしかならない、

それが本当なら、

母と同様の思いをしているお年寄りは、

案外多いかもしれない。

●元町には木曜日に参ります。よろしくお願いします。

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