昨日、
フェルメールの謎っていうドキュメントを観たけど、
メッチャ面白かった。
油絵なんか描いたこともない技術者が、
フェルメールはどうやって描いたのかを研究して、
実際に描いてしまった。
フェルメールが当時の光学機器を使っていたであろうことは、
だいたい確からしいんだけど、
実際どうやって使っていたのかがわからなかった。
たとえば、
フェルメールの絵には下書きの跡がないことがわかっていて、
それはつまり、
キャンバスにいきなり絵の具を載せていたことになる。
ただ、
たとえば工学的にキャンバスに映像を投影しても、
その投影された色にピッタリ合わせることはできない。
重なって濃くなってしまう。
そこでこの技術者は考えた。
で編み出したわけ。
それは、
対象を鏡に反射させて、
キャンバスの上に表示させる。
言葉で説明しにくいけど、
鏡の像を見ながらキャンバスに描く。
鏡とキャンバスを少しずつずらして、
両方の像が一致するまで何度も何度も、
色や形を補正していく。
そして遂に、
鏡とキャンバスの境目が見分けつかなくなる。
すると、
キャンバスには、
対象そっくりの形、
色彩が再現されていた。
これは驚き目から鱗。
技術者はこれを応用して、
フェルメールの実作の再現に挑む。
描かれているのと同じ部屋を再現し、
さっきの方法で隅から隅まで描いてみせた。
何年もかかったプロジェクトだけど、
出来上がった作品は、
プロもうならざるを得ない作品になった。
面白い言葉があった。
今では科学と芸術は別分野だけど、
フェルメールのころはもっと近かった。
ダビンチもそうだけど、
科学者で画家、
みたいな人はいろいろいたみたい。
で、
この技術者の結論は、
フェルメールは当時の工学技術を駆使して、
油絵で写真を描いたのだと。
実も蓋もない結論で、
美術界からの受けは悪いみたいだけど、
これ、
相当に真実なんじゃないかと思っている。
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