2015年7月27日月曜日

人柄

挫折体験のある人は沢山いるけど、
増田明美ほど親近感を覚える人はいない。

なにせ生年月日が同じなのだ。

ロス五輪。

メダルを国中から期待されながら、
なんと16キロで棄権。

日本の空港についた彼女に浴びせられた声。

非国民。

いったいいつの時代やねん、
って感じだけど、
事実らしい。

彼女はマラソンを走れなくなった。

数年がたって、
やっとマラソンに戻って来た。

そして走った大阪国際女子マラソン。

沿道のおっさんが、
野太い声で言った。

もうお前の時代は終ったんや。

彼女はその瞬間、
足が止まって走れなくなったという。

地下鉄の駅はどこか。

それに乗って帰ろう。

と思ったそうだ。

その時、
一緒に走っていた市民ランナーが、
立ち止まり、
背中をたたき、
かけ声をかけ、

彼女を励ましたんだそうだ。

彼女は今言う。

言葉は人を傷つける。

でも人を癒すのもまた言葉なのだと。

マラソンの解説や人生案内ににじみ出る、
彼女のあたたかい人柄は、
この挫折の経験の賜物に違いない。

●月曜日に元町に行きます。

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