先日の会社帰りの電車。
僕の隣の若い男性は、
完全に酔っ払ってた。
横に置いたカバンを枕のようにして寝てるかと思いきや、
逆方向に体を倒したり。
ある駅でふと目覚めた男性。
乗り越したのか何か知らないが、
急に立ち上がって降りようとしたんだけど、
体の平衡が取れず、
後ろに数歩よろめいた。
スマホを落として拾おうとするんだけど、
体が思うように動かず、
周囲の乗客が支えたりしながら、
もちろん僕も手助けして何とか電車から出た。
次の瞬間、
男性はホームで電車に向かって後ろ向きに倒れた。
最後尾の車両だったので、
すぐに車掌が駆け寄り数分。
多分、
改札まで肩でも貸していたんだろう。
乗客はただじっと発車を待っていた。
あの男性の気持ち分かるんだよな。
後ずさりしながら笑ってた。
多分、
自分の情けない姿に自分を笑ってたんだと思う。
何があったのか知らないけど、
そこまで飲む理由があったのだろう。
僕も10年ほど前、
最寄駅のホームで転んで起き上がってもフラフラで、
駅員に助けられたことがある。
あの時は親切な駅員だなぁと感謝したけど、
彼も駅で電車に接触でもされたら一大事だから、
優しさと同時に職務として当然のことをしたのだろう。
あの時の僕も自分が情けなかった。
我が身をまともに動かすことすらできなかった。
青年に嫌悪感は全く抱かなかった。
むしろ昔の自分を思い出させてくれた。
今日見ていた番組で、
立川志らくが、
自分の限界をわきまえているのが大人だ、
としたり顔で話していた。
ごもっともなんだけど、
彼は落語家として大成できるのか。
人のどうしようもない業を肯定するのが落語ではないのか。
ダメな人間を笑いつつも寄り添うのが落語家ではないのか。
人間のそういうどうしようもない無様を寛容に見れないのか。
電車の中で缶チューハイを飲んでる人。
歩きながらビールを飲んでいる人。
道端で寝て起き上がれない人。
それぞれそれなりの事情があるのだろうなと思う。
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