2016年1月11日月曜日

足元

 最近の映画は、
続編系と実話もので溢れている。

スターウォーズは言うに及ばず、
ロッキーのスピンオフと言えるクリード、
実話もののブリッジオブスパイ、、、

今公開中のものだけでも、
さらっと三つは挙げられる。

バットマン対スーパーマンなんて、
もう訳わからんし。

ぼくの読書も最近はドキュメント系が多い。

今読んでいるのは沢木耕太郎の深夜特急。

いまさらって感じかもしれないけど、
この有名な作品を、
一度も読んでいなかったのは、
不幸か幸いか。

若い頃に出会っていたら、
ひょっとしたら感染して、
インドあたりを放浪していたかもしれない。

これを読んでいると、
旅の途中、
特に一人旅で味わう、
内省やセンチメンタルな気分を、
自分の体験を相まって、

あぁ〜わかる

って気にさせられる。

たとえば、
インドで著者は何かにつけ値切るのだが、
もともとの物価がケタ違いに安いから、
値切るという行為自体にあまり意味がない。

1時間頑張って半額に負けさせても、
浮いたお金は日本円で10円とか。

金額ではなく、
現地の人と渡り合って、
負けさせたという経験が大事、
という面はある。

足元を見られなかったという満足感もあるだろう。

あるいは、
言い値で買って甘やかすのは、
インド人にとってよくない、
というような、
ある種の教育的観点というのもあるかもしれない。

ぼくならどうするかな。

10円に1時間は馬鹿らしいとも思うし、
その体験も得難いとも思う。

でも恐らく、
面倒臭くて途中で折れるだろう。

インド経済のためだ、
みたいな小理屈をつけて

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