白熱教室のマイケル・サンデル教授が、
アメリカのトランプ支持者と反支持者との、
朝生みたいな番組をやっていて、
それがとても面白かった。
僕は常々、
トランプと橋下徹が似ていると思っていて、
橋下支持と橋下反支持の関係と、
非常によく似ていると思った。
反トランプの人は、
どちらかというと理論的で、
言い換えると理想主義的で、
頭で考える人が多いように思う。
一方、
トランプ支持者は現実的で、
日常的に現在のアメリカが抱える問題に直面している人が多い。
トランプが当選したのは、
こういう理想と現実の狭間で、
歴代政権がどちらかというと理想を追っていた、
その影で虐げられてきたと思っているアメリカ人の、
潜在的な不満を一気に解放したからだろう。
トランプの歯に衣着せぬ暴論にも、
一抹の真実が含まれているからこそ、
現実に直面するアメリカ人は賛同したのだろう。
問題だと思うのは、
両者は実は同じ問題意識を抱いているにもかかわらず、
解決法において、
トランプ支持者は待った無し、
多少の荒療治はやむを得ないと考えているのに対し、
反トランプの人たちは、
理性的で穏当な手立てがあるはずだという立場をとっていることだ。
結局のところ、
トランプが今後、
移民問題や経済、
外交において、
選挙中の公約を実行できるかどうかにかかっていると思う。
また興味深かったのは、
トランプ支持者の中にも、
彼を妄信している人は案外少なく、
ある部分では賛成でも、
別のある部分では必ずしもそうではない、
という点だ。
特徴的だったのは、
アメリカが世界の警察官であることいついて、
反トランプの人たちの方が、
消極的であったことだ。
シリアや北朝鮮への介入について、
快く思っていない。
言い方は悪いが綺麗事を述べている印象がある。
インテリはトランプを馬鹿にする。
マスメディアもそうだ。
しかし、
そこにこだわると、
トランプの本質を見誤るような気がした。
いずれにせよ、
アメリカの実態は非常に複雑な問題を抱えていて、
それが綺麗事で覆い隠すことができないレベルなのだということだ。
全体として、
トランプの前途は多難だなという印象だ。
なぜならアメリカの中枢にいる人は依然として、
インテリが大多数を占めているからだ。
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