2017年5月29日月曜日

劇場

又吉直樹の劇場を、

大した期待もせずに読み始めたら、

めちゃくちゃ良い。

まだ途中だけど、

僕としては火花より断然に面白い。

同じ変でも、

火花の変より分かる変。

若気の至りというか、

考えすぎて何もできなかったり、

考えなさすぎて余計なことをしてしまったり、

そういう感じがすごく分かる。

若い頃と言わず、

今でもそうなのかもしれない。

ただ、

どうしても主人公と又吉がかぶる。

どのセリフも又吉の声やイントネーションで読んでしまうし、

彼らしい考え方やなと思う描写が多い。

テレビによく出る有名人だから仕方ないんだろうけど、

それはプラスかマイナスか。

太宰治や芥川龍之介だったら、

いくら有名人でも、

こんな感じで読まれはしなかったのではないか?

50年とか100年経っても、

ビデオとか残るわけだから、

作者と切り離して作品だけを読まれるようになることは、

難しいかもしれない。

とはいえ、

劇場はかなり良い。

残りを読むのが楽しみだ。

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