井上尚弥のボクシングの試合を昨晩見た。
相手は5階級制覇のレジェンド・ドネア。
とはいえ36歳。
伸び盛りの井上は遅くても3ラウンドまでにKO勝ちすると、
もっぱらの評判だった。
でも勝負事はやってみないとわからないもんだ。
井上が早いラウンドで右目まぶたを大きく切って、
勝敗の行方は分からなくなった。
モンスター井上も人間だった。
試合は死闘の展開となった。
早いラウンドでKO勝ちを続けてきた井上にとっては、
未知の戦いとなった。
壮絶な打ち合いは最終12ラウンドまで続き、
よもやの判定にもつれ込んだ。
井上はダウンを奪っていたこともあって勝ったけど、
素人目には価値を下げたように思えた。
でもそんなことは当人同士には些細なことだった。
互いの健闘をたたえ抱き合う二人。
他人には分からないリスペクトが二人には生まれていた。
後日談がある。
子供にトロフィーを持ち帰ると約束していたドネアが、
井上にトロフィーを貸してくれと頼んだのだそうだ。
井上は快諾してドネアは井上の名が刻まれたモハメドアリトロフィーを、
子供に見せたそうだ。
井上は12ラウンドを戦う体力と闘志という新たな自信を得たと語る。
井上の圧勝を期待し、
長引いた試合に少々がっかりしていた自分がいかに浅はかだったか。
ボクシングは単なる殴り合いではない。
そんな大切なことを思い知らされた。
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