2018年4月30日月曜日

余韻




















本日のロードショー。

ひと夏のボーイズラブ。

と言ってしまえばそれまでなのだけど、

なにせ1983年当時だという、

イタリア北部の田舎町の風景が美しい。

どう表現したらいいんだろう。

光溢れる自然と、

建物内部の影や、

フィアットや自転車の感じや、

甘酸っぱい少年の感情や、、、

やっぱり無理。

エイズが問題になる前の、

今でいうLGBT的な、

抑えようのない衝動というか。

それを見守る両親がまたいい感じ。

カット割りも音楽も、

何もかもが実に映画的で、

余韻が残る作品だった。

君の名前で僕を呼んで

という邦題がまた。

call me by your name.

直訳なんだけど今風でいい。


2018年4月28日土曜日

交渉

やはり映像の威力はすごい。

強面というか不気味なだけの存在だった金正恩氏が、

まるでゆるキャラのように愛らしくすら見える。

あまりに急展開する南北問題についていけず、

思わず池上彰さんの解説を見てしまった。

ミサイル騒動の時から北の目的は、

アメリカを交渉のテーブルにつかせることだと言われていた。

中国訪問も今日の南北会談も、

全ては米朝会談の実現に向けた段取りだ。

アメリカからどれだけ好条件を引き出せるか。

北の狙いはそこ一点。

だが、

米朝会談といっても、

開催する場所すらまだ決まっていないのだという。

金正恩は暗殺を恐れて飛行機には乗らない。

トランプ大統領が北朝鮮に出向くことも考えられない。

そもそも、

ここに来てなお、

米朝会談が開かれる保証はどこにもない。

最初の話に戻るけど、

そもそも正恩氏がこれまで何人の幹部を処刑したか。

本人はやすやすと超えた南北境界線だが、

そのためにどれだけの人が命を落とし、

悲劇が生まれて来たか。

あの人なつっこそうな笑顔の裏には、

恐るべき裏の顔がある。

正恩氏が急に平和主義者になって、

南北仲良くやりましょうなんて、

本心で思っているわけではない。

ただ自らの体制維持のため、

アメリカの援助を引き出すためだけに全ては行われている。

ということが池上さんの解説でよくわかった。

そしてまたトランプ氏も、

下がっている支持率を上げるために会談するのであって、

拉致問題を心底解決したいと思っているわけでもない。

皆が自らの利益のために動いている。

国際政治って本当に難しい。

2018年4月27日金曜日

目標

友人が去年から新地にオープンしたジャズクラブの、

まぁ音楽ディレクターみたいなことをしていて、

何度か店に行った。

行ったと言っても新地のど真ん中。

じゃず家と比べればリーズナブルとはおよそ言い難い。

でもその店の方針は若手発掘という点が変わってる。

オーナーは別にいて、

はっきり言って採算度外視だ。

あの界隈には、

うん千万単位の金を道楽につぎ込むことを、

平然と行える人がいる。

そういう店に友人が関わることになったのも、

何かの縁なのだろう。

そしてその友人から一緒にライブをやらないかと持ちかけられた。

彼自身も歌うのだけど、

一人だけではどうかな?

というのが声がかかった理由だと思う。

もう一つ。

僕が長らくライブをやっていないことも大きな理由だっただろう。

こういうのは全てタイミングだ。

乗らない手はない。

正直言って、

ずっと練習はして来ているけど、

実力がついたのかどうか、

自分ではよくわからない。

でも、

ドキドキする話だ。

新地でライブ。

いい響きだ。

もちろん通常営業日ではない。

あくまで貸切の友人知人相手の余興である。

でもやるからには真剣に取り組む。

これがきっかけで何かが変わるかもしれない。

目標があるということはいいことだ。

今年のメーンイベントになるかもしれない。

そういう機会をくれた友人に感謝しかない。

●金曜日に元町に参ります。ゴールデンウィーク前になんとしてもいかねば。

2018年4月25日水曜日

告知

緊急ですが、

ライブをやります。

6月9日(土)16:00〜18:00

場所は北新地のbuddies

友人が音楽監督をしている店です。

チャージは1000円(ドリンク500円均一)

新地の雰囲気を味わうだけでも価値あると思います。

何年もライブやってなかったけど、

その友人の誘いで踏ん切りました。

是非是非おいでくださいますよう、

お願いいたします。

2018年4月24日火曜日

接触

考え事をしていたというわけではない。

ただぼーっと自転車を漕いでいた。

いつも通る交差点で、

あっと気づいたら、

左手から自転車が来ていた。

と認識したわけではなく、

何かが来たと思った。

とっさにブレーキをかけたけど、

出会い頭に接触した。

相手はブレーキをかけていなかったと思う。

僕の前輪が相手のペダルのあたりに当たっただけで済んだ。

双方別に怪我もなかったのだけど、

僕は思わず、

ごめんなさい、

ごめんなさいと、

2度謝った。

相手は若い男で、

何も言わず走り去り、

しばらく何度かこっちを睨んだ。

あれが車だったら完全に事故だな。

不注意だったなと思った。

でも今日同じ道を通って気づいた。

相手は一方通行を逆走していたのだ。

自転車だから目くじらをたてるほどのことはないのだけど、

結局あの接触は、

相手の方が悪かったことになる。

少なくとも僕だけが謝り、

相手に睨まれる筋合いではなかったはずだ。

そう気付くと、

若干気が楽になった。

同時に、

やっぱり注意が足りなかったなと、

これもまた老化なのだろうか。

はたまた春の陽気に潜む罠なのか。

そんなことを考えた。

この季節、

くれぐれもぼーっと運転はご注意を。


2018年4月23日月曜日

仮装




















先日のロードショー。

近未来の話。

人々はみな3Dゴーグルをつけ、

仮装の世界を楽しむ。

車のレース、

娯楽、

戦争、

宇宙旅行、、、

そこに現実世界と変わらない。

変わっているのは自分。

現実世界がどんなに貧しくても、

仮想世界では全くの別人になれる。

ゴーグルを外せば冴えない人生でも、

仮想世界では皆の賞賛を浴びるスターにだってなれる。

この世界でできないのは食事と排泄だと、

映画では説明されていた。

電車の中でほとんどの人がスマホを眺めている光景が、

ゴーグルに変わっただけだ。

つまり、

この情景はまさに近未来に必ず現実のものとなるだろう。

そこで現実と仮想世界がリンクする物語が描かれる。

仮想世界を牛耳ろうとする現実世界の巨大企業と、

一般市民の戦いだ。

込み入った世界をよく描いていると感心した。

もちろん、

ツッコミどころはたくさんあったと思うけど。

でも映画で一番強調していたのは、

リアルは一つということだった。

どんな仮想世界であっても、

最後に頼りになるのはリアルな人間の信頼関係だと。

コンピューターゲームの黎明期から知っている僕らには、

まさに共感できる内容で、

娯楽作品としては上出来だったし、

近未来について示唆に富んだ作品だった。

2018年4月21日土曜日

優勝

なでしこがアジアカップ優勝。

オーストラリア相手に、

耐えて耐えて体を投げ出して守って、

少ないチャンスの中、

後半投入の横山が目の覚めるような決勝ゴール。

大会前に、

高倉監督のことを悪く言ったけど謝る。

チームは大会を通じて強くなった。

その過程は2011年のW杯を思わせた。

坂口や宇津木や中島といったベテランと、

岩渕や横山や長谷川ら若手の融合。

特に岩渕の個人技は眼を見張るものがあった。

決勝ではキーパーの山下の活躍も素晴らしかった。

とにかくなでしこらしい素晴らしいゲーム。

久々に感激した。




2018年4月20日金曜日

年下

援助交際知事の年齢が50歳だと知って、

軽くショックを受けた。

年下じゃないか!

世間の50歳って、

あんな感じなの?

自分もあんな風に、
あい
いやそれ以上に見えてるの?

電車で席を譲られそうになり、

風俗の呼び込みに「お父さん」と言われ、

薄々感じてはいたけれど。

年齢相応に見られるのは、

百歩譲って許すとしても、

あんな風には見られたくないな。

もうちょっとだけ渋い、

というか、

ちょと普通じゃない感じというか、

近寄りがたいというか、、、

贅沢と言ってしまえば、

いけてる感じに見られたいと思うのだが、

どうやらそうでもないようで、、、

2018年4月19日木曜日

腐敗

財務省の事務次官といえば、

官僚のトップオブザトップだ。

頭脳は僕の100倍はいいはずだ。

その人がセクハラ疑惑で辞任。

新潟県知事は援助交際で辞任。

財務省の公文書改ざん、

自衛隊の日報問題、、、

新人警官が銃で上司を撃ち殺す。

裁判官はツイッターで軽率な書き込みをする。

この国のタガが外れているのは明らかだ。

NHKスペシャルによると、

若者の失踪が年間3万人。

自殺者の数より多い。

この国の成り立ちが大きく変わった。

秩序が崩壊している。

権力を持つ者はそれに見合った倫理観というか、

人に後ろ指を指されない程度の常識を持っていることは、

当然以前の大前提だ。

杓子定規で面白くない人間だけど、

そこだけは外さない。

はずの権力者が平気で一般人並みの愚行を繰り返す。

言い方を変えれば民主主義の崩壊だ。

先日の西宮市長選の投票率は30数パーセントだった。

誰がなっても一緒、

ではないのだ。

本気で候補者を吟味して選ばないとトンデモナイことになることは、

前任の市長を見ても明らかだ。

なりたい人がなるのではなく、

みんながなってほしい欲しい人を担がねば。

本当に今年になってから、

権力者の無茶苦茶ぶりが目に余る。

おそらくこんなことも氷山の一角で、

腐敗はもっと深刻に進んでいるのだろう。

コミュ障の人間が警官になるなんて、

ありえるだろうか?

援助交際をする知事がいるなんて。


2018年4月18日水曜日

世代

大沢誉志幸の「そして僕は途方にくれる」。

大ヒット曲だ。

僕らの世代で聞いたこともない人は、

ほとんどいないのではないか?

その話題を会社の若手にしたら、

曲も歌手も全く知らないという。

若手といっても30歳代。

最近そういうことがやたら多い。

僕が30代の頃、

例えば高校生と話題が合わないことは、

そんなに驚かなかった。

でも30代と話題が合わないのは、

自分が50代なんだから理屈の上ではそうなのかもしれないけど、

とてもショックだ。

なぜなら気持ちの上では自分は30代とさして変わらないと思っているからだ。

そう思っていても、

次々にこういうことが起きると、

自分が完全に古い世代の人間なのだと否が応でも突きつけられる。

なんどもなんども突きつけられ、

次第に自分はオールド世代なんだと思わされるようになるのだろう。

今は国民的な歌とか番組とかがないから余計に、

世代の断絶感は大きいのかもしれない。

例えばピンクレディなら、

子供から大人まで知っていた。

今は違う。

こうして人は老人になっていくのだと何となくわかる。

平成時代なんていう時代だ。

昭和なんて、

僕らの頃の明治の感覚なんだろう。

僕は今の若い人はダメだなんて口が裂けても言わない。

でも、

昔は良かったとは思う。

その時の昔という言葉はつまり、

自分が若い頃という意味だ。

どんな世代でも人は若い頃は良いものなのだ。


2018年4月16日月曜日

粛々

西宮市長選があったけど、

選挙ポスターが貼ってあった以外、

あぁ選挙だなと思わせるものがほとんどなかった。

昔は、

選挙といえば国政地方選問わず、

うるさいぐらいに選挙カーが走り回り、

投票日ともなると選管が投票を呼びかけて回っていた。

ある意味、

お祭りムードでもあった。

うちの会社の前では今、

タワーマンションが建設中だけど、

工事の音はほとんどしない。

いつの間にか30階ぐらいまで出来上がっている。

騒音がないのは良いことなのかもしれないけれど、

静かに巨大な建物がいつのまにか出来上がるのも怖い。

建物だけじゃない。

制度や仕組みも静かに大きく変わっていけば、

多分僕らは気づかない。

2018年4月15日日曜日

容認

僕が憤ったほど、

なでしこの時間つぶしは問題視されなかった。

やはりサッカーというのは奥が深い。

あれ以上試合をガチで進めても、

なでしこにも豪州にも何の得もない。

両者がウィンウィンになるためには、

あれ以上、

ガチで試合をする必要はない以上、

時間潰しをしても構わないということらしい。

では例えば時間帯が残り10分だったらどうしたか?

10分間、

バックスが延々横パスを続けていたのだろうか?

それでは韓国が黙っていなかったかもしれない。

海外サッカーではあのような場面は、

決して珍しくないのかもしれない。

そういう意味も含めて、

サッカーというのは奥深いなぁと思った次第。

2018年4月14日土曜日

失望

女子サッカーのW杯出場をかけた、

オーストラリア戦で珍事が起きた。

日本が先制したがオールトラリアも1点を返し同点。

同じ時間帯に韓国も試合をしていて、

終盤、

このまま日本は引き分けならW杯の切符を手に入れられることが分かった。

でも試合の残り時間はまだ5分ほどあった。

普通、

こういう場合は無理に攻めず、

パス回しをして時間を稼ぐ。

それはそうなんだけど、

なでしこはその5分間、

ひたすらバックスの3人で横パスを繰り返した。

オーストラリアもそのままなら1位通過だったので、

無理にというか、

全くボールを奪おうとしない。

ひたすら3人がパスを続ける光景が続いた。

異様に映った。

こういう場合、

一応形だけでも攻める体裁をとって、

相手もそれなりに攻め返す。

それもまた出来レースなのだが、

今日の1戦は流す時間が異様に長く、

それまで一喜一憂していた観客にしてみれば、

一気に興ざめになってしまった。

八百長ではないけれど、

あまりにも露骨な戦術で、

本当にがっかりした。

いい試合をしていただ。

体を張って必死に試合して手に汗握って観戦していただけに、

あの豹変にはただ唖然とした。

サッカーってそういうもんだと、

詳しい人ならいうかもしれない。

残り時間が1分とかなら、

あのパス回しも許容範囲だったかもしれない。

あるいはあの戦術で、

なでしこもずる賢くなったなと、

評価する声もあるかもしれない。

形たけでも攻めて、

万が一相手にボールが渡って攻められ、

何かの間違いで点を入れられたら、

その時点で何もかもおじゃんになってしまうからだ。

日豪の利害が一致したが故の長い長いバックスだけのパス回し。

それがサッカーだというなら、

僕にはつまらない競技だなと思えた。

要はもっと上手くやれよと。

リスクを最小限に抑えながら、

それでも一応ゲームをしてくれよと。

勝ちに行けよと。


2018年4月13日金曜日

抽斗

プレバトの俳句コーナーが好きで、

夏井先生の添削が見事だなぁと、

いつも感心する。

生徒の作品を生かしつつ、

語順を変えたり、

余計な文字を削って新たに加え、

素人目にも明らかに良い作品に作り変える、

その手際に惚れ惚れする。

僕も仕事で、

若い人の作品に注文を出すことが多くあるけど、

あれほど激変させることはできない。

先生の中には圧倒的な数の抽斗があって、

それを応用しているのだろうから、

そういう意味では僕の引き出しは、

まだまだ少ないということだ。

習い事に限らず、

一流の人というのは、

とりあえず抽斗が多い。

逆に言えば、

物事を上達するということは、

ひとえに抽斗を増やすということ。

ある程度増えて納得してしまうのが、

僕のような凡人。

将棋の羽生みたいな人は、

あの域で尚、

引き出しを増やそうと必死でもがいている。

ちょうど今日、

名人戦をスマホで観戦していて思った。

中盤、

これも素人目には劣勢に映ったが、

終わってみれば逆転勝ち。

20歳ぐらい若い名人に挑んで先勝したのだ。

2018年4月11日水曜日

解任

ハリルホジッチ監督が電撃解任された。

サッカーは素人なので、

偉そうなことは言えないのだけど、

やっぱりなんで今更?

と思う。

予選を突破して、

本戦は2ヵ月後。

いよいよ代表メンバーを発表しようという矢先のことだ。

ここ数試合の親善試合の結果がさっぱりだったからとか、

選手との溝ができていたとか、

色々言われているけど、

アギーレ監督があんなことになって、

三顧の礼で迎えた監督だったのではないのか。

ここまできたら一蓮托生。

たとえグループ予選で敗退したとしても、

もう彼に最後まで任せる覚悟を決めるべきだったと僕は思う。

こういう前例があると、

今後の監督にも影響が出るだろう。

監督が気に入らなければ選手が本気を出さず、

解任に持ち込む。

そんな悪しき前例にならなければいいけど。

そして代役に選ばれた西野氏。

彼にハリルと同等の、

あるいはそれ以上の監督の能力があるのなら、

初めから彼に任せればよかったのではないか。

W杯の監督はもちろん未経験。

そういう意味で実績ゼロ。

そしてもし成績が振るわなくても、

急ごしらえだったからと言い訳できる。

それも良くない。

西野氏には早くベスト16入りとか、

明確な目標を掲げて欲しい。

それが達成できなければ、

サッカー協会含め全員が辞めるぐらいの責任を取るべきだ。

ハリル監督は別に病気で辞めるわけではない。

予選を突破させ、

本戦に向けて準備を進めていたのだ。

今回の騒動を、

結果の言い訳にだけはして欲しくない。






2018年4月10日火曜日

父娘




















月曜日が休みなら、

auマンデイで映画みるしかないでしょ。

久々のインド映画。

侮っちゃいけないよ。

これがベタだけど泣ける。

インド女性がレスリングする実話。

前半は、

元インド代表の父親が、

男の子を欲しいのに女の子ばかり4人生まれる様子をコミカルに。

父は失意のどん底なのだけど、

うち2人にレスリングの才能があると思い、

特訓を始める。

短パンを履かせて、

頭をスポーツ刈り。

村のみんなに白い目で見られながらも、

大会で男の子に勝つようになって、

ついにナショナルチームに入るまでに。

でもそこのコーチに、

父の教えと違うスタイルを教え込まれ、

父が手出ししようとすると徹底的に邪魔される。

あれ?

どっかで聞いたような話。

このあたりからストーリーはシリアスなスポーツドラマに。

色々あって、

最後、

国際大会の場面なんか、

炎のランナーを思い出すような展開だった。

個人的には前半のインドの風景が、

去年見てきたのとダブって、

あぁまたインド行きたいななんて思った。

2時間20分があっという間。

でも、

インド映画おきまりの、

意味不明?なミュージカル場面はやっぱりあるから面白い。

2018年4月9日月曜日

新聞




















本日のロードショー。

ニクソン政権時代の実話の映画化。

地味っちゃあ地味な内容なんだけど、

スピルバーグ監督、

メリル・ストリープとトム・ハンクス主演、

ジョン・ウィリアムズ音楽で料理したら、

こんなにも上質の映画になるということ。

舞台は新聞社。

ニューヨークタイムズがニクソン政権を揺るがすような、

内部文書の大スクープをかっ飛ばす。

ライバルのワシントンポストはその文書さえ手に入れていない。

後を追うため必死になってなんとか手に入れたけど、

タイムスに裁判所が差し止め命令を出してしまった。

後追い記事を掲載するのかしないのか。

ストリープはポスト紙の社主なんだけど、

いわばお飾り状態で、

しかも政権のお偉方と個人的に親しい。

トムハンクスは編集のトップで、

当然記事を書きたい。

タイムスがこれ以上書かないからこそ余計に書きたい。

折しもポスト紙は株式上場のタイミング。

記事を掲載して逮捕でもされようものなら、

上場どころか会社の存亡に関わる。

印象的なセリフがあった。

記事を掲載すればポストは死ぬ、

という声に、

トムハンクスがこういう。

これを掲載しなければポストは既に死んでいる。

事実が証明しているように、

メリル・ストリープは掲載にゴーサインを出す。

裁判でも報道の自由が認められる。

そしてポスト紙はその後、

ウォーターゲート事件の特大スクープを放つ。

ネット時代、

新聞は斜陽産業かもしれない。

でも、

ネットニュースの大半は、

新聞などプロの取材者による記事の転載だ。

もし健全な新聞社がなくなるようなことになれば、

ネットにはそれこそフェイクニュースが溢れ、

僕らは何を信じればいいのか分からなくなるだろう。

それこそ権力者の思う壺だ。




2018年4月7日土曜日

国技

脳梗塞で倒れた市長を救命するため、

とっさに女性が土俵に上がったら降りろと言われる。

女性市長が土俵上で挨拶するのはダメだと言われる。

これが日本の国技だというのだから、

日本が女性蔑視の国だと言われても、

返す言葉がない。

それでも日本の女性は、

相撲協会の前で抗議デモをするわけでもない。

相撲観戦をやめるわけでもない。

不思議だ。

女性はもっとこの問題に対して怒るべきだ。

本気で怒らなければ。

それでも平気で中継を続けるNHKにも抗議するべきだ。

でないと、

いつまでたっても状況は変わらない。

そんなに女人禁制を続けたければ、

国技の看板を下ろし、

スポーツではなく神事として、

細々と続ければいい。


2018年4月6日金曜日

尚早

と意気込んだものの、

今日は実行できず、、、

第一に僕が忙しかった。

それに、

思い通りにやるとなると、

一人に掛かりっきりになる。

他のメンバーを放置できるほどの、

ある意味勇気がなかった。

グループレッスンをやっているのに、

個人授業のようなことをしていては、

全体のマネジメントができない。

全体を見ようとすると、

どうしても目を瞑らないといけない部分がある。

もうちょっと様子を見定めてからだな。

どうも夜中のアイデアは突っ走りすぎる。

反省だ。

2018年4月5日木曜日

伝授

僕のグループのメンバーが、

今日初めて勢揃いしたので、

初めてミーディングをした。

前日の仕事について思うところを話し、

基礎が大事だということを語った。

僕はざっと1年ぐらいでこのメンバーを、

一人前にしなければならない。

どうすれば僕の思うところの仕事を理解してもらえるのか。

多分言葉だけでは伝わらないと思う。

仕事は見て盗めという。

僕らはいわば職人で、

ときに芸術家的な感性も求められる。

そのバランスをとりながら、

どうやって1日の仕事をやり遂げるのか。

それを実感してもらうには、

やっぱり僕自身がやって見せて、

その間に僕が何を考え、

どう作り上げるのかを、

進行形で見せるしかないように思う。

伝授といえば大げさだけど、

僕の仕事中の頭の中を全部伝えたい。

僕が他の管理職連中と違うのは、

つい数日前まで自分で手を動かして作っていたことだ。

もちろん僕のやり方がベストではないし、

他のやりようもあるだろうけど、

どれだけ試行錯誤をするのかを感じてもらいたい。

思い立ったら即実行。

明日はトライの1日になる。

2018年4月4日水曜日

基礎

経験を重ねると、

経験を重ねるほど、

基礎が大事だという当たり前の言葉が、

本当に重要だと思い知る。

画家ならデッサン力、

将棋や囲碁なら定石。

語学なら単語と文法。

ピッチャーなら直球。

数学なら公式。

全てはそれを身につけることから始まる。

簡単な道のりじゃない。

地道で面白くないかもしれない。

でも、

そこがしっかりしていないと、

積み上げて行ったときにグラグラして崩壊する。

僕もそうだったんだけど、

つい基礎をすっ飛ばして先に行きたくなる。

我流は恐ろしい。

基礎を軽視して我流に走っていると、

ごくたまにホームランを打てることがある。

でもそんなのはたまたまであって、

本人は満足かもしれないが、

周囲、

特にプロの目には何の印象も残さない。

仕事は芸術じゃない。

自己満足だけでいいならそれは趣味だ。

プロである以上、

プロになろうとするなら、

基礎から目を背けてはいけない。

最短距離で上達したいなら、

とにかく基礎を叩き込んで、

本当の意味で身につけることだ。

そのことを若い人に教えたい。

2018年4月3日火曜日

校長

小学生の時からの同級生が、

中学校の校長になった。

社会人になって約30年。

選ばれたものだけがなれる重要な立場。

僕の会社で言えば、

さしずめ部長といったところか。

というわけで、

もう一人の同級生と二人で、

校長室まで押しかけた。

これ、

僕の発案ではない。

僕の義兄が何と同級生の前任の校長で、

その義兄がお祝いに行ってあげたら、

とアドバイスしてくれたのだ。

でなければ、

校長室まで行くなんて思いもよらなかった。

驚いたのが生徒の礼儀正しさ。

胡散臭い男二人が学校に現れても、

みんな立ち止まって挨拶してくれる。

運動部とかではなく、

全ての生徒が。

40年の間に、

学校教育は大いに変わったらしい。

こんな礼儀正しい子らに、

いわゆるいじめとか不登校とかあるんだろうか?

不思議な感覚だった。

不思議といえば、

同級生が校長室の椅子に座っている姿も、

何だか不思議だった。

校長室なんて、

小中高合わせても数回しか入ったことのないような、

恐れ多いところ。

そこに同級生が座っていて、

やあやあと挨拶する僕ら。

すごい浦島太郎感。

滅多にない気分を味わえた。

喜んでもくれたし、

こうなったら勲章もらえるぐらい上り詰めてほしい。

きっとやってくれるだろう。

2018年4月2日月曜日

成長

4月ということで、

うちの部署でも持ち場替えが行われた。

人員的には1人マイナスだけなのだが、

全体にゴソゴソっと揺すったものだから、

当たり前だけど収まりが悪い。

慣れない机、

慣れない担当。

ブワッと部署全体に埃が舞うような感じ。

部屋の模様替えに似ている。

新鮮だけど落ち着きが悪い。

使い勝手も慣れないから悪い。

じゃあ元のままでいいかというとそうでもない。

この新鮮な感じは、

部署の新陳代謝という意味では必要だ。

持ち場を変えることで伸びる芽もある。

その逆もあるだろうけど、

マイナスを差し引いても、

これはやはりやるべきなのだろう。

埃が舞っている間に、

直すべきところを直すチャンスでもある。

一人でも多く成長してくれればいいな。


遺志

30日は親父の13回忌だ。 あーそんなになるのか、 と言うのが率直な感想。 親父が亡くなる直前、 僕は酒を辞めた。 復職して最初のボーナスが出た日、 入院していた病院に行って報告した。 もう親父はかなり弱っていて、 ほとんど喋れなかった。 でも...