2008年6月30日月曜日

リトル・ダンサー

「リトル・ダンサー」(2000年)
以前に一度見たことがあったのに、
BSで観始めたらつい最後まで。
話としてはそうとうにベタだと思うけど、
とにかく作り手の良心っていうやつが伝わってくる作品だ。

主人公の少年の魅力に尽きるんだけど、
父や兄、
バレエの先生、
ホモの友人など脇役、
炭鉱労働者の置かれた社会的状況など、
物語の土台がしっかり描かれているのも好感できる。

何よりも、
夢をかなえる物語にぼくは弱い。
少々ベタだって許せてしまう。


●今日は「ダイ・ハード4」についてと思ったけど予想外に。この作品は「1」に尽きるんだけど、でも「4」も面白かった。結構なお金かけながら、脚本や演出に力が全然入っていなくて、良い意味でお気楽エンターテイメントを「はい一本」って感じで作れるハリウッドはすごい。

ホリー

「ティファニーで朝食を」って、
オードリー・ヘップバーンの映画、
主題歌(?)「ムーン・リバー」が有名だけど、
遅まきながら原作を読んだ。

本屋でたまたま村上春樹訳(新潮社)が目にとまり、
何気に買ったのだけど、
一気読みに近い面白さだった。

作者トルーマン・カポーティーの作品は、
「冷血」(新潮文庫)を読んだことがあって、
こちらは実際にあった一家惨殺事件を題材にしたもので、
非常に強烈な印象が残っている。

で「ティファニー」は、
それとは全然違うお話で、
内容はおなじみなんだけど、
とにかく主人公のホリーの人物造形が圧倒的に魅力的だ。

野良猫を愛し、
かごの鳥を嫌う、
このホリーとのひと時の交流が、
同じマンションに住む小説家の目を通して語られるんだけど、
それは進行形ではなく、
既に彼女が彼の前から姿を消してからの回想仕立てになっていて、
ここでもまた、
「さよならだけが人生だ」という言葉を思い出した。

ところで、
ぼくとしてはこの言葉は、
「さよならこそが人生だ」という風に理解したいと思っている。
人生には自分の力ではどうしようもないことが起きるものだというニヒリズムじゃなくて、
人が出会い別れる、
そのダイナミズムの中にこそ人生の醍醐味があるという風に。

で「ティファニー」なんだけど、
訳者あとがきにもあるように、
この小説の最大の難点は、
読んでいて、
どーしてもオードリーとホリーを重ねて読んでしまう点である。
それだけ映画も名作ってことなんだけど、
カポーティー自身はオードリーに配役したことを気にいらなかったらしい。

じゃ誰が最適なんだろう?


●天満のじゃず家は、セッションでよく行く素敵なお店だが、今日はライブを観に行った。中川由美子(pf)、張木浩司(b)、上野泰宏(d)、遠藤真理子(as)。遠藤さんって、全然知らなかったんだけど、思いっきり素敵でした。足を痛めておられるようで、見た目痛々しかったですが、音は力強かった。こういう人が関西にいるのを知らなかった無知を恥じます。

2008年6月28日土曜日

7000回

キャッツの公演が7000回を迎えたという。

自慢にはならないけど、
ぼくはこの第1回を観た。
新宿の副都心(今でも言うのかな?)に、
巨大な専用テントが特設されて、
大学に入りたてのぼくは、
一人で観たのだ。

黒いテントには、
おなじみの猫の目が描かれ、
中に入ると、
客席がゆるやかに傾斜していて、
舞台と一体になった構造。

何か新しいことが始まる。
観客が醸し出す、
初回特有のワクワク感。

通路を走りまわる猫。
印象的な「メモリー」の歌声。
確か島田歌穂さんだった。
背筋がぞくっとした。

もう25年も前のことだ。
あれから7000回かぁ。
以来一度、
大阪公演を観たけど、
全然古びていなかった。

古びたのは、
ぼくの方だけだった。

●「花に嵐のたとえもあるさ さよならだけが人生だ」

2008年6月26日木曜日

座標軸

若いころはよかった。
大抵の人がそう思っている。
エアコンがなくても、
パソコンがなくても、
テレビゲームがなくても、
やっぱり若いころはいいものだ。

ある人にとっては、
戦争中の大変な経験も、
今に比べれば「よかった」かもしれない。

音楽でもそう。
ファッションでもそう。
人はだれでも、
若いころに惚れたモノが「よい」と刷り込まれている。

美空ひばりだって、
サザンだって、
秀樹だって、
懐メロはだれにとっても特別なものだ。

人は若いころに吸収したものを基準に生きるのだと思う。
この時期にその人の座標軸が固まり、
その人の価値観は、
すべてこの座標軸からの距離ではかられる。
だからそれは「よかった」以上、
その人の核、
理屈抜きの愛情だ。

だからいつの時代も、
大人は「昔はよかった」と言い続け、
「最近の若い者は。。。」と嘆き続け、
「今の時代は訳がわからない」と途方に暮れる。


●アマゾンで注文していたWOODY SHAWの「STEPPING STONE」が届いた。ハードバップ時代の傑作ライブ盤なんだけど、ぼくはちーっとも知らなかった。78年録音だから僕が中学生のころの作品。当時はフュージョン全盛で売れ行きはよくなかったという。

咆哮

言葉を話すのは人間だけで、
そのことこそが人間の原点なんだと思うけど、
声は多くの動物が出す。

ジュラシックパーク3では、
何とかっていう恐竜の喉の骨(?)が重要な小道具になっていて、
危機に陥った博士がそれを吹いて難を脱する場面がある。

その音が何とも言えない。
金管楽器じゃなくて、
尺八のもっと太い音というか、
いろんな成分の混じった、
かすれたような音だった。

動物の咆哮って、
人間の声とは違って、
この、
喉というか声帯というか、
その動物固有の生の音なんだと思う。

さて、
ぼくの固有の生の音、
ぼくの咆哮ってどんなものか。
しばらくそれを追求してみたい。


●大友孝彰トリオを聞きにコーナーポケットへ。彼らの演奏は3度目なんだけど「音楽は現場で起きてるんだ」って感じの、生きの良さ。ここは基本的にジャズ喫茶だから、音は返りがほとんどなく、誤魔化しなし。演者のすべてがさらけ出される怖さもある。

2008年6月25日水曜日

元祖「アイちゃん」とも言うべき杉山愛。
今年もウィンブルドンで頑張ってます。
16年連続だって。

ぼくはウィンブルドンは中学生の頃から見てるから、
かれこれ30年ぐらいになるけど、
その半分に彼女が登場していたわけだ。

伊達公子の影のような立場が長かったけれど、
ダブルス世界一の実績も作ったし、
何よりこれだけ長くやれる、
そのタフさこそ一流の証明だろう。

昨日、
売出し中の錦織が腹筋の肉離れでリタイアしたけど、
いくら才能があっても、
力が発揮できなければ、
プロとしてはやっていけない。

相変わらずゴムまりのように弾む姿を見て、
嬉しくなった。

●行ってきましたじゃず家(ぼくは今日まで「屋」だと思っていた!)セッション。ここは、毎回すごい盛況で圧倒されます。2曲気持ち良く歌えました。ありがとうございます。

2008年6月23日月曜日

ジョブズ

アップルの初代マックが発売されたのは、
ぼくが大学2年生だった1984年のこと。
当時バイトで新宿をうろつくことが多くて、
西口の近くに確かショールームがあって、
パソコンのことなんて何にも分からないのに、
ただ格好いいと感じたことを覚えている。

「神の交渉力」(アステ新書)を読むと、
アップル創業者のひとりスティーブ・ジョブズの、
桁はずれの傲慢さに驚かされる。

ジョブズといえば、
iPodの新製品発表などでおなじみの、
あの髭のおっさんである。
学生時代にガレージで始めた事業があっという間にデカくなって、
シリコンバレーサクセスストーリーのはしりのような人だ。

本書は彼を太陽になぞらえる。
ある程度距離を置いていれば光や熱を恵んでくれる存在だけど、
近づきすぎるとあっという間に焼き殺されるということらしい。

とにかく超一流の人材に無理難題をふっかけ、
何が何でも実現させてしまうエネルギーには恐れ入る。
まさに「天才を使い倒す」。
プロデューサーとして傑出してるんだろうな。

憶測だけど、
この人の根底には、
自分は到底及ばぬ才能に対する羨望、
あるいは嫉妬があるのではなかろうか。

ちなみに、
ぼくはウォークマンを使っているけど、
マックやiPodは非常に魅力的だと思う。
一見して斬新で、
明るい未来を連想させるプロモーション、
官能的といえる操作性など、
この会社がone and onlyであることは間違いない。


●明日火曜日はじゃず屋のセッションデー。行ってきます。

戦術

ヒディングといえば、
日韓W杯で韓国を怒涛の4位に導いた名監督だ。
その彼が今は若きロシアチームを指揮して、
開催中のユーロ2008でベスト4進出を果たした。
昨日の未明に強豪オランダを破ってのことだ。

というわけで、
「4-2-3-1」(杉山茂樹著、光文社新書)。
「サッカーを戦術から理解する」っていうサブタイトルでわかると思うけど、
これはピッチでの選手の基本的配置と役割分担が、
サッカーにとっていかに重要かということを、
サッカー史の変遷とともに具体的に解説した本だ。

ちなみに「4-2-3-1」っていうのは、
自陣のゴールから見た人の数で、
最もトレンディなんだそうだ。
ほかに「4-4-1-1」とか「3-3-2-2」など、
基本形だけで十数種類あるという。

誇張ではなく、
ファッションと同じように、
流行があり、
最新モードは日進月歩しているという事実に、
本当に驚いた。

昨日より今日、
今日より明日と、
世界のサッカーは休むことなく進化し、
洗練されていっているのだ。

オシム監督が、
日本代表の監督になってからも、
深夜まで欧州の試合を見続けていたという理由が納得いった。

そうでもしてないと、
世界の流行から遅れてしまうのだ。

サッカー恐るべし。

2008年6月22日日曜日

和田アキ子

「あの鐘を鳴らすのはあなた」
っていう曲が流行ったのは、
小学校の低学年のころだったと思う。
「あなたに会えてよかった」っていう出だしが何とも言えず、
子供ながらにいい歌だと思った。

昨日、
「和田アキ子物語」(だったと思う)をテレビで後ろ半分ぐらいを観た。
その中で、
和田の代表曲を一発作ろうということになって、
当時は売出し中の阿久悠(ちなみに彼のペンネームは悪友をもじったという)
に作詞を依頼する。

レコーディングになって、
和田が阿久に「あなたって誰ですか?」と尋ねる場面があり、
阿久は「これまで会ったすべての人だ」と答える。

実話なんだという前提だけど、
これってすごいと思った。
普通、
恋人って思う。
ちょっと広げても友達や親兄弟止まりだろう。
「すべての人」ってことは、
自分のことを嫌ったり、
いじめたり、
陥れたり、
なじったり、
無関心だったり、
そういう人も含めた「すべての人」ということだ。

そういう人たちすべてに「会えてよかった」と言える気持ち。
しかも歌詞は「あなたには希望の匂いがする」と続く。
これって究極のプラス思考ではないか。

どんなに苦しくても、
人との出会いがある限り、
道は開かれる。
その先にある「あの鐘を鳴らすのはあなた」
というわけだ。

たぶんドラマの台本のセリフが走り過ぎたのだと思うけど、
こういう風にとらえれば、
一対一の人間関係の歌ではなく、
なんというか、
人生哲学みたいで、
とっても奥深く思え、
ますますこの歌が好きになった。


●ドラマで、売れる前の和田に優しい先輩歌手役で松田聖子が出ていたのには驚いた。いじめに耐える和田に「よく我慢したわね、頑張ってね」とか言っていたけど、聖子がやると「本当は彼女が裏から手を回していじめさせていたのではないか」などとつい、穿ってしまう●8日のライブでお世話になったdr山田さんのご厚意で、武庫之荘のMクアトロのライブに飛び入り2曲歌わせていただいた。とっても気持ち良く歌えた●基本的にこのブログは、記憶に基づいて書いています。重大な間違い以外はどうか見逃してください。

2008年6月21日土曜日

不意打ち

会社まで雨は大丈夫だろうと、
傘を持たずに出かけたが、
あと少しの所で降り出した。

コンビニでビニール傘を買おうかとも思ったけど、
すぐに止みそうだったから、
そばの旅行代理店の軒先に避難した。

雨宿りなど久し振りだった。
激しく斜めに降る雨粒をボーっと見ながら、
音楽を聞き、
煙草を吸っていると、
背後からビニール傘がニュッと出てきた。

振り返ると、
ぼくより少し年かさの男性が、
何やら言っている。

親切に貸してくれるのか?
そう考えながらイヤホンをはずすと、
男性は、


「これあげるから、ここで煙草吸わんといて」


断わっておくけど屋外だ。
雨宿りしていたのはぼくだけ、
それもほんの数分だった。

ぼくは、
傘を貸してくれる親切、
という最初の思い込みを引きずりながら、
いや、
この男性は怒っているのだ、
ということを中途半端に悟りながら、
ただ傘を受け取り、
その場を立ち去った。

ふだん灰皿のない場所では、
たとえ屋外でもぼくは煙草は吸わない。
ただ突然の雨という状況で、
ポッカリ空いた時間に一服したのだ。

しかし男性にはそれが気に入らなかった。
ぼくの行為が誰かの機嫌を損ねた。
それは否定できない。

ぼくが無言で(何か言ったかもしれないけど覚えていない)立ち去ったのは、
自分の行為に何か問題がある可能性を否定できなかったからだ。
一方で謝らなかったのは、
悪いことはしていないという気持ちもあったからだろう。

雨はそれから1分もしないうちに止んだ。
ぼくは傘を畳み、
ついさっきのやり取りを何度も思い出した。

なぜか悲しくなった。


●本気でボーカルを目指すなら、喫煙はもってのほかという意見は絶対あると思うし、そのとおりであるとも思う。でも今は吸っているし、当分やめることもないだろう。字にできる理由はないし、書いても全部言い訳としか受け取られないだろうし、そのとおりだろう。

2008年6月20日金曜日

マジック

手品をやってみればわかるんだけど、
ほんとに他愛ない種のヤツなのに、
うまく決まると、
あまりにびっくりしてくれて、
こっちがもっと驚くことがある。

逆に、
パズルで、
本当にいろいろ考えて考え抜いて、
ようやく答えが分かってみると、
なんでこんな簡単なことに気付かなかったかって、
拍子ぬけすることもある。

つまり言いたいのは、
肝心なことは、
本当は単純なんだけど、
身につけるのは難しいということ。

例えばリラックス。
肩の力を抜こうと思えば思うほど、
あるいは最初は力を抜いていたはずなのに、
いつのまにかしっかり力が入っていることが多い。

頑張らないように頑張ってしまうのが、
ぼくの良くないところで、
でも頑張らないのと手を抜くのとはまた違って、
いやはや、
一筋縄ではいかない。

簡単そうで難しい。
難しそうで簡単。

人生のマジックだと思う。


●三宮・グレートブルーのセッションに初めて行った。常連さんの中、いやでも緊張してしまった。反省、反省●雨、雨、雨●一関のジャズ喫茶ベイシーについてHP上に以下の記述を見つけました。「ベイシ―ですが、電気は断線も無くアンプ、ターンテーブル、スピーカー等、落下もありませんでした!レコードもギッシリ詰め込んでいる為、これも問題なく。ワイングラスや積み上げてたコップが割れてしまって、それらを片付けまして午前中に落ち着いてからスピーカーにズレがあり、微調整の為に、2日休んで日曜日から営業したようです」。これは当日一関にいた人の文章ですが、本当ならよかったよかった。

2008年6月18日水曜日

直球勝負

変化球を憶えるのは、
直球を磨いてから。

これはピッチャーのセオリーだ。

変化球に憧れる子供に、
指導者がよく言うセリフでもある。

変化球は所詮小細工。
相手の目をくらますために時折使うから効果もある。
例外はあっても、
大投手の条件の一つは素晴らしいストレートがあるかどうかだ。

これは野球に限らないと思う。
スポーツ、
芸術、
人は伸びやかで豪快な直球勝負に快感を覚える。

複雑な解釈、
ひねった表現、
トリッキーなプレーも面白い。
ただそれは、
直球勝負という前提があるからだ。
隠し味は、
元の味が良いからこそ意味がある。

我流の変化球人生を送ってきた身には、
今更の確信なんだけど、
若い人には、
これは本当だと、
教えてあげたい。

「変化球は直球を磨いてから」


●タイガーが全米オープンで優勝し、二クラスに次ぐ2人目のトリプル・グランドスラマーになった。ひざの手術の傷が癒えず、ティーショットは明らかに精彩を欠いていたが、アプローチショット、パッとでカバーしていた。薄氷の優勝だったからこそ、とりわけ感慨深かったようだ。

2008年6月16日月曜日

タイガー

タイガー・ウッズの雄たけび姿は、
もう定番といっていいくらい何度も見てきたけど、
今日のはまた、
いつもの3割増ぐらいで気合が入っていた。

全米オープン4日目、
本当なら優勝者が決まる今日、
タイガーの執念の一打であす未明のプレーオフにもつれ込んだ。

足の手術の傷が癒えないタイガーは、
この日も苦しいラウンドながら、
首位に1打差で最終ホールを迎えていた。

4mのバーディーパット。
これを外せば優勝はミーディエートに決まる。
タイガーの放った白い球は、
スルスルと転がり、
観衆のもの凄い歓声の中、
見事にカップインした。

絶対ミスが許されない状況で、
いろんなスポーツのトップアスリートがしばしば見せる集中力には、
「なんなんでしょ、この人」
と思わせられる。

「絶対に負けられない試合」
っていうフレーズが、
最近のテレビスポーツ中継の定番だけど、
そういう言葉の安売りはやめておいて欲しいよな。


●今日は休みで、パソコンの音をもっといい音で聞けないかと、ヘッドホンアンプを見に梅田のヨドバシへ行った。店員さんが親切で、いろいろ相談した結果、再検討することに。●ついでにイーマビル2階のメガネ屋さんに初めて行った。趣味のよいフレームがたくさんあって、うれしくなった。

察知力

賢い人は、
言われなくても分かる。

普通の人は、
言われれば分かる。

馬鹿な人は、
言われても分からず、
失敗して気付く。

言われても分からないばかりか、
失敗しても気付かず、
同じ失敗を繰り返す。
ぼくはさしずめ、
この大バカ者だ。


中村俊輔の「察知力」(幻冬舎新書)を読むと、
彼が賢い人だということがよく分かる。

自分の能力や周囲の状況を常に把握しようと努め、
この先何が自分に求められるかを察知する。
そして、
それに向けて努力を続ける。

彼は中三の時にこのことを悟ったという。
欧州サッカー日本人初のMVPは、
だてじゃない。

だてと言えば伊達公子。
カムバックに驚いたが、
早々と優勝してしまった。

伊達が凄いのか、
他の選手が。。。。。

閑話休題

俊輔は、
本でも述べているが、
体格に恵まれているわけでわなく、
サッカー選手としては足も速くはない。

それだけにとっても説得力がある。

今日ジャズ喫茶「コーナー・ポケット」に行って、
25日の大友孝彰トリオと、
来月のマスター一周忌ライブの予約をしてきた。

一周忌ライブは6日間のうち3日間。
楽しみだなぁ。

2008年6月14日土曜日

一関

岩手・一関が震度6強と知ってまず思った。

「ベイシーは大丈夫か」

日本一の誉れ高いジャズ喫茶「ベイシー」は、
その一関市街地にある。

3年前、
一度だけ行ったが、
店に入るや否やコルトレーンのアフロ・ブルーが、
JBLの巨大スピーカーシステムが、
まさに咆哮という感じで鳴っていた。

土蔵を利用して造られているので大丈夫だとは思うが。。。

店長の菅原正二さんが、
真っ赤なカマロで店に乗りつけられた姿が格好よかった。

ジャズ喫茶のマスターというのは、
その存在そのものがまず格好いい。
「こだわり」という言葉を体現しているというか、
世のは流行りとは明らかに一線を画して、
冷徹に物事を見て、
音を聴くという感じ。

そのあたりは菅原さんの名著、
『ジャズ喫茶「ベイシー」の選択』(講談社αー文庫)に詳しい。

西宮北口駅近くの「コナー・ポケット」のマスターも渋い人だった。
って言っても、
ろくに会話したことないけど、
その店にいるだけで絵になる方だった。
「だった」というのは、
昨年7月10日に急逝されたのだ。

奥様が引き継がれた店では、
JBLパラゴンが素敵な音色を響かせ続けている。

衝動買い

ぼくが唯一持っているクラシックのCDは、
グレン・グールドが1983年に発表した、
「ゴールドベルク変奏曲」だ。

この年に大学に入学したから間違いない。
当然CDではなく、
東京の狭い下宿近くのレンタルレコード店で借りたのが最初だ。
そのレンタル屋ではなんと、
カセットにダビングまでしてくれた。
著作権などが大して問題にされなかった、
今の中国のような時代だ。

ともかくこの演奏はひどく気に入り、
今はCDが部屋にある。

彼の衝撃的なレコードデビューもこの曲で、
つまり彼は何十年かしてセルフリメイクした訳だ。
彼はその後すぐ、
50歳で亡くなった。
デビュー作と遺作がこの曲になった。

演奏会嫌い、
革命的な曲解釈など、
特異な側面が多く語られる彼だけど、
クラシックに詳しくないぼくでも、
このゴールドベルクの演奏からは、
尋常でないレベルでの崇高なるものを感じる。

さて、
なんでこんな事を書いているかというと、
先日NHKで彼を紹介する番組を観たからだ。
その中で、
彼の死の床には夏目漱石の「草枕」が置かれていた、
というエピソードがあった(はず)。
「智に働けば角が立つ。。。」の一節が有名だけど、
ぼくは読んだことがない。

とても印象に残ったので、
すぐに梅田の紀伊国屋で岩波文庫版を買いました。

2008年6月13日金曜日

タクシーにて

先日タクシーに乗っていて、
運転手さんと最近の世の中を嘆いていた。

ぼくは一言で言うなら、
「もう勘弁してくださいよぉ」って感じだと伝えた。
この前も書いたように、
今の日本には安全な場所はない。
もちろん昔からそうだろうけど、
言いかえるなら、
危険の度合いがケタ違いに増したっていうか。

で運転手さんが、
「何が原因ですかねぇ。やっぱり教育ですかねぇ」
と言うので、
少し考えて思いついた。

親の育て方、
学校教育、
拝金主義、
2度目のチャンスがない社会。。。

どれも一理あるんだろうけど、
きっとそれは原因の一部に過ぎない。

本当の原因は意外なところに潜んでいるかも、
と。

例えば、
他人より少しだけお金を沢山持ちたいと願うこと。
他人より少しだけ高く評価されたいと思うこと。
あるいは、
長生きは絶対に良いことだと信じること。
命は何よりも尊いと信じること。
はたまた、
民主主義、
資本主義。。。

つまり、
それぞれはごく当たり前の、
どちらかと言えばまっとうな考え、願いというものが、
50年とか100年とかたつと、
国全体としては結果として今のような世の中を作ってしまうのではないか、
というようなことを思った。

つまり、
そういう根本的なところまでさかのぼって、
見直してみないと、
今のこの世の中の本当の問題は、
把握できないような、
そこまでひどい状況になっているのでは、
と。

2008年6月12日木曜日

勘違い

夜中になっても雨が降り続いています。
露だなぁって感じで。

きょう出がけのこと。
母が、

風が強くてもマツタケにならない傘があるねんで

と言うので、
そうそう、
傘がひっくり返って。。。って、
おい、
それを言うなら、
オチョコになる、やないか。

マツタケやったら普通やんか。

母は、
そうかぁ、そう言わへんか

と納得がいかない様子。

確かに、
写真の焼き回し(回してどうすんねん)
なんて、
ぼくも間違って言ったことあるなぁ。

2008年6月11日水曜日

下敷き

小学生のころ、
透明な下敷きにポスターを挟むのが流行りました。

大抵のヤツは、
アイドルや漫画だったけど、
進学塾に通っていたある同級生は、

「常在戦場」

とだけ書いた紙を挟んでいた。

「こいつすごいな」と、
妙に感心したものです。
受験戦争世代なんですね。

で、
ぼくも同じように何か書いて挟んだのですが、
何だったか思い出せません。
「常在戦場」だけが未だにクッキリ残っています。

近頃は、
駅のホームから突き落とされるわ、
道を歩いていたら空から人が降ってくるわ、
日曜の歩行者天国に刃物男がトラックで現れるわ、
受験生やサラリーマンでなくても、
ある意味「常在戦場」ですね。

それでも毎日何かしらしながら、
ぼくたちは生きていかないといけないんだから、
それだからこそ日々、
素敵な一日にしたいものです。

2008年6月9日月曜日

信用

昨日、
レコーダーにSDカードを入れ忘れ、
ライブが録音できなかったんですけど、
帰宅して確認したら、
入ってました。

スイッチを入れたときに、
「入ってません」とメッセージが出たので思い込んだんですが、
実は、
しっかりはまってなかっただけだった!

最近、
自分の記憶が疑わしくて、
ちょっと何かがないとか、
こんなはずじゃなかったと感じると、
すぐに自分を疑う思考回路が作動します。

他人を疑うよりはましだけど、
もう少しだけ自分を信用してやろうかと、
ちょっとだけ、
思いました。

2008年6月8日日曜日

エエ声

今日は、
武庫之荘・Mクアトロで、
ボーカル田中美幸さん、
山田幸彦(dr)トリオ(bs高谷克典、pf高木恵理)と、
昼下がりライブをさせてもらいました。

日曜の貴重な午後、
聞きに来てくださったみなさん、
ありがとうございました。

6曲歌いましたが、
いかがでしたでしょうか。
本人はいたって満足しています。
(録音できなかったのは残念ですが)

ライブでも少しお話しましたが、
ぼくは歌は色んな形でこれまでも歌ってきて、
ずっと「いい声ですね」と言われながら、
これといって努力もせず、
まさに「宝の持ち腐れ」状態だったんです。

で、
これではいかんと思いなおし、
せっかくいい声をもらったんなら、
これを使いこなせるようになろうと、
遅まきながら思った訳です。

今日はその決意をしてから初めてのライブでした。
これから一歩ずつ進んでいくつもりです。

はじめました

今日の午後、
武庫之荘・Mクアトロでライブをやります。
昨年末から少しずつ歌ってましたが、
ライブは久しぶりです。
どんな方が見にきて下さるのか、
楽しみにしています。
どうなることでしょうか?

遺志

30日は親父の13回忌だ。 あーそんなになるのか、 と言うのが率直な感想。 親父が亡くなる直前、 僕は酒を辞めた。 復職して最初のボーナスが出た日、 入院していた病院に行って報告した。 もう親父はかなり弱っていて、 ほとんど喋れなかった。 でも...