2017年10月9日月曜日

天才

藤井聡太の1年を追ったNスペは、

なかなか興味深かった。

彼の強さを特徴づけている、

詰将棋。

子供の頃通った教室では、

子供たちに目隠しさせ、

駒の配置を記憶させ、

さらに頭の中の盤上で解かせる。

これはかなり厳しい訓練だと思うけど、

かなり鍛えられるだろうな。

ただ、

じゃあその将棋教室の子供が、

みんな強くなるわけじゃない。

藤井聡太はその詰将棋が好きで好きでたまらなかった。

これまでに解いた数は1万だという。

さらにこの将棋教室では、

子供らにある映画を見せる。

燃えよドラゴンだ。

ブルース・リーが、

敵にやられて絶体絶命でも、

諦めない。

勝負は頭脳の格闘技だと、

将棋教室の先生は言う。

最後にものをいうのは、

闘争心なんだと。

これはすでに知っていた話だけど、

29連勝の中で、

絶体絶命に陥った場面があった。

その時彼が放った手は、

相手に二択を迫るもので、

片方を選べば勝ち、

もう片方なら負けというものだった。

でも、

意表を突かれた相手はすでに1分将棋になっていて、

読み切ることはできない。

どちらが正しいか、

十数手を読み切らなければならなかったからだ。

相手は間違え、

藤井は土壇場で大逆転した。

人間対人間ならではの勝負。

AI相手なら間違いなく負けていただろう。

将棋の面白さは、

人間対人間の戦いだからだ。

その藤井聡太も、

トップ中のトップ棋士にはまだ叶わない。

森内九段には勝ったけど、

あれは持ち時間が極めて短く、

若手の藤井聡太に有利だった。

がっちりタイトル戦を争って、

トップ棋士に勝てる力はまだない。

しかし400年に一人の天才と言われる彼だ。

早晩、

将棋界を席巻する日が訪れるだろう。

何せ、

将棋がなかったら生きていけない、

とまで言ったのだ。

あの天才が。

こんなに恐ろしいことはないではないか。

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