2017年12月14日木曜日

廃絶

広島高裁が、

伊方原発の差し止め命令を出した。

高裁レベルでは初の決定。

意味は大きい。

喜んだのは広島の被爆者たちだ。

彼らにとって、

核兵器も原子力発電も同じ核だ。

原子力発電というが、

結局は核発電。

原子力の平和利用というが、

一度大事故が起これば大きな災厄になることは、

福島原発の爆発で証明された。

世界中から核という核をなくそう。

それが広島の声だ。

今年は国連の条約締結やICANのノーベル平和賞など、

核廃絶運動にとって大きな成果が上がった。

年末になってまたもや大きな追い風が吹いた。

核発電を再び広めようとする国と電力。

それに反対する人たちに敬意を表する。

伊方原発の地元の人の苛立ちは、

地元経済の問題に尽きる。

喉元過ぎれば熱さを忘れ、

理想より現実を重視する。

それは無理もないかもしれない。

しかし日本が進むべき道は一切の核をなくすることだ。

それを進めることこそ政治であり、

しかもそれは夢物語ではなく、

実現可能な選択肢だ。

国が核発電にこだわる理由は、

僕なりに考えるとやっぱり経済だ。

日本の大企業は軒並み、

電力株を保有している。

その電力株が値上がりしないことには、

企業資産が大きく目減りしたままだ。

概ね、

東京五輪、

それに先立つ天皇退位の狂乱の中で、

国民の心からあの災厄を過去のものにしてしまいたいのだろう。

戦っている人がいる。

僕は今は戦えないけど、

心の中では常に彼らを応援する。

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