2017年12月22日金曜日

準備

100メートルの桐生でも、

走る前の準備運動には相当な時間をかけるだろう。

そうでないと、

いきなり走ったらいい記録は出ないし、

それどころか故障をしかねない。

野球選手でも体操選手でも、

体を使うアスリートは、

絶対に準備運動が欠かせない。

歌手もまたアスリートだ。

しっかりした準備運動なしに、

まともなパフォーマンスができるわけがない。

例えば本番が2時間だとして、

最低でも1時間、

人によっては2時間それ以上、

準備をしないと、

満足のいく歌は歌えないのではないか。

シットインというらしいけど、

観客としてきている歌手をいきなり舞台にあげる、

ジャズのライブではしばしばある光景だ。

それはありがたい機会だし、

僕も自分のライブではそういう機会を作ることもある。

でも、

そうやって舞台に上がった人は、

100パーセントまともに歌えない。

たまに歌える人はいるけど、

そういう人は事前にそうなることがわかっていて、

それなりに準備をしているはずだ。

確かに、

準備不足で歌っても、

それなりに流してある程度の歌を歌うのも嗜みだろう。

それができる人は十分な経験と能力のある人だ。

僕はまだまだ全然情けないほどそれができない。

ほとんど人前で歌っていないのだから、

当たり前なのだけれど。

つまり、

未熟であっても、

準備は一流並みにしろということだ。

その手間を惜しんでまともな歌は歌えない。

でもそのためには、

生活の大半を歌に捧げなければならない。

本当の本気なら、

それをしないといけない。

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