100メートルの桐生でも、
走る前の準備運動には相当な時間をかけるだろう。
そうでないと、
いきなり走ったらいい記録は出ないし、
それどころか故障をしかねない。
野球選手でも体操選手でも、
体を使うアスリートは、
絶対に準備運動が欠かせない。
歌手もまたアスリートだ。
しっかりした準備運動なしに、
まともなパフォーマンスができるわけがない。
例えば本番が2時間だとして、
最低でも1時間、
人によっては2時間それ以上、
準備をしないと、
満足のいく歌は歌えないのではないか。
シットインというらしいけど、
観客としてきている歌手をいきなり舞台にあげる、
ジャズのライブではしばしばある光景だ。
それはありがたい機会だし、
僕も自分のライブではそういう機会を作ることもある。
でも、
そうやって舞台に上がった人は、
100パーセントまともに歌えない。
たまに歌える人はいるけど、
そういう人は事前にそうなることがわかっていて、
それなりに準備をしているはずだ。
確かに、
準備不足で歌っても、
それなりに流してある程度の歌を歌うのも嗜みだろう。
それができる人は十分な経験と能力のある人だ。
僕はまだまだ全然情けないほどそれができない。
ほとんど人前で歌っていないのだから、
当たり前なのだけれど。
つまり、
未熟であっても、
準備は一流並みにしろということだ。
その手間を惜しんでまともな歌は歌えない。
でもそのためには、
生活の大半を歌に捧げなければならない。
本当の本気なら、
それをしないといけない。
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