2013年4月25日木曜日

小品

「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」読了。

非常につまらなかった。

前作「1Q84」が渾身の大作だとしたら、
これは気まぐれの小品。

何となく思いつくまま書いてたら、
こんなん出来たんで、
一応売り出します、
みたいな感じ。

そのくせ、
前作のヤナーチェック「シンフォニエッタ」の、
二匹目のドジョウ狙いミエミエのリストのなんとかが出て来たり、
表紙に有名ではないけど重要な抽象画家の絵を使ったり、
「売らんが為」の仕掛けはちゃんと施されている。

個人的にはね、
主人公が後半フィンランドに旅行するくだりが興味深かった。

一応行ったことあるから。

あんまり思い出したくないけど。

でも、
「マリメッコ」とか聞くと、
ハッとする。

いい思いではないけど、
印象は強い。

そういえば、
作中こんなセリフがある。

「記憶を隠すことはできても、歴史を変えることはできない」

忘れたつもりでも、
それはずっとそこにある。

遺志

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