若いころ、
ぼくは決め付けたがり屋で、
人でも、
物でも、
出来事でも、
ちょっとしたことを拡大解釈して、
「だからいい」とか、
「だから駄目だ」とか、
判定してしまっていた。
きっと、
本質というものに早くたどり着きたくて、
焦っていたのだと思う。
そこには硬くて不動の、
輝ける真実があって、
掘ればきっと見つかると信じていた。
年を重ね、
性格ってやつは本質的に変わらないけど、
すべて物事には、
様々な要素が分かちがたく含まれていて、
割り切れるものでないと知る。
時には明らかな傷、
失敗でさえ、
捉え方次第では「味」と思えるようにもなる。
きょう、
高校時代の友人数人と集い、
わずかながらひと時を過ごし、
一番感じるたのは、
そういう事だ。
出会ってもうじき30年になる。
サラリーマン、
主婦、
警官、
医者、
教師。。。
それぞれが、
それぞれの道でここまで生きてきて、
会えば昔に戻って馬鹿話の花も咲くけど、
皆、
理想と現実の間でもがいてきて、
世の中割り切れないことだらけだと、
互いに言わなくても分かる。
ぼくのように、
ひび割れ、
欠損、
ずさん補修を繰り返し、
何が何だかわからなくなったような人間は、
なおさらその感を強くするし、
割り切ることに躊躇し、
鮮やか過ぎる断面には、
胡散臭ささえ覚える。
ふと、
円周率を思う。
3.14159265......
何万桁たどっても、
決して割り切れぬ不思議。
完全な形に潜む完全な無秩序。
割り切れないから美しく、
はてしなく続くから重いのか。
あるいは、
円は完全ではないのか。
●夜10時半ごろ、遅れて集合場所へ。盛大な焚き火の後の残り火という感じではあったが、十分楽しかった●岡田Jが先制した。このままで済むとは思えぬが。。。●赤松真理さん(pf)トリオのライブ。北野坂のクレオールは非常に美しい店で、そこで奏でられた音もまた、響き美しく、澄み、深く、心地よかった。いい音楽は、聞くだけで癒され、また勉強になる●日本2点目。美しすぎる。
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