2008年9月16日火曜日

優先順位

コード・ブルーには、
トリアージの場面が何度か出てきた。

災害現場で
医師が被害者にタグをつけ、
傷害の状態を数秒で把握し、
タグの先端をむしり取っていく。

残った端が緑や黄色なら、
処置は後回し。
救命不可能を意味する黒も同様に後回しになる。
処置の対象になるのは、
もっぱら「頑張れば命を救える」赤の患者だ。

もし、
ぼくが被害者になって、
タグの先が黒ならどうする?
ちなみに黒は死亡を意味しない。
あくまで、
救えるかどうかが基準だからだ。
虫の息で黒を見たくないな。

またもし、
黄色だったら?
とりあえず命は大丈夫だと、
安心するだろうか。
傷がめっちゃ痛かったら、
自分でもう一枚むしって赤を偽装するかもしれないな。

ちなみに、
トリアージはフランス語で、
「選別」を意味するそうだ。

黄と赤、
赤と黒。
タグ一枚の色の差の持つ意味は大きい。

医師の判断は、
やむを得ないのだけど、
命には優先順位があるなどという、
短絡した発想がぼくたちに沈殿しないかと、
少し心配だ。

新型インフルエンザのワクチンにも、
職業によって接種する優先順位がある。

これもまた、
職業の貴賤とという発想と、
関連づけられないか不安だ。

あくまで、
最大の救命効果を発揮するためという、
前提を絶対に忘れてはいけないと思う。


●西宮北口「コーナーポケット」セッションに久しぶりに参加した。たまたまピアノの大友孝彰君がいて、伴奏を快諾してくれた。おまけにベースは北川潔氏!冗談抜きに世界的に活躍している人だ。すっかり緊張して出来は散々だったと思うけど、それでもこちらは「命の洗濯」だった。

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