溝口恵美子さんをコーナーポケットで聞くのは2度目だ。
マスターの鈴木喜一氏の一周忌メモリアルライブ第2弾。
ベーシストの北川潔氏が3日連続で、
ギターやボーカル、
サックス奏者らと競演するという趣向の初日に行った。
ここはジャズ喫茶で、
普段の主役はJBLの「怪物」スピーカーパラゴンだ。
店の音響は非常にタイトに作られていて、
スピーカーの「鳴り」を味わうにはいい具合なのだが、
ライブ、
特にボーカルにとってこれほど「キツイ」場所はないと思う。
元々反響が少ない上に、
狭い店内は、
約20人も入って超満員。
見ている方でさえ汗が出てくる。
シュアーのマイクボリュームも音量も絞り気味で、
当然ながらリバーブなどなし。
素顔ならぬ、
素声で勝負しなければならない。
日ごろ、
ゴテゴテに「厚化粧」しているようなボーカルでは、
とてもじゃないけど務まらないと思う。
さらに、
ベースとのデュオ。
北川氏の指先から生み出される、
圧倒的なうねりとの一対一は、
並み大抵じゃこなせない。
溝口さんは、
それはれは神経を張りつめ、
丁寧に丁寧に歌ってた。
北川さんも情け容赦ないから、
ある意味、
ベースと闘っているようでもあったが、
それが実に楽しげで、
その充実感オーラが店内に満ち、
ぼくらを酔わせた。
そりゃ、
いわゆる「厚化粧」PAや、
CDでは絶対わからないような、
多少の高音部のかすれや「行き違い」はあった。
でもそんなことは、
歌うこと、
歌で人を感動させることと何の関係もない。
魂の歌は、
出てない音まで聞こえるし、
スキャットなど、
いつまでも聞いていたいほど気持ちいい。
これが実力というものだ。
●数日前にセッションで同じ音響、マイクで歌っただけに、身に沁みてわかりました●巨人ついに首位阪神と1ゲーム差に迫る●1年の間に両方のアキレス腱を切ったラグビー神戸製鋼の大畑大介のリハビリと復活までを追ったBSスポーツ大陸で、彼が通っている整骨医がうちの近所だと知ってビックリ
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