2008年9月20日土曜日

溝口恵美子さんⅡ

溝口恵美子さんをコーナーポケットで聞くのは2度目だ。
マスターの鈴木喜一氏の一周忌メモリアルライブ第2弾。
ベーシストの北川潔氏が3日連続で、
ギターやボーカル、
サックス奏者らと競演するという趣向の初日に行った。

ここはジャズ喫茶で、
普段の主役はJBLの「怪物」スピーカーパラゴンだ。
店の音響は非常にタイトに作られていて、
スピーカーの「鳴り」を味わうにはいい具合なのだが、
ライブ、
特にボーカルにとってこれほど「キツイ」場所はないと思う。

元々反響が少ない上に、
狭い店内は、
約20人も入って超満員。
見ている方でさえ汗が出てくる。
シュアーのマイクボリュームも音量も絞り気味で、
当然ながらリバーブなどなし。
素顔ならぬ、
素声で勝負しなければならない。
日ごろ、
ゴテゴテに「厚化粧」しているようなボーカルでは、
とてもじゃないけど務まらないと思う。

さらに、
ベースとのデュオ。
北川氏の指先から生み出される、
圧倒的なうねりとの一対一は、
並み大抵じゃこなせない。

溝口さんは、
それはれは神経を張りつめ、
丁寧に丁寧に歌ってた。

北川さんも情け容赦ないから、
ある意味、
ベースと闘っているようでもあったが、
それが実に楽しげで、
その充実感オーラが店内に満ち、
ぼくらを酔わせた。

そりゃ、
いわゆる「厚化粧」PAや、
CDでは絶対わからないような、
多少の高音部のかすれや「行き違い」はあった。
でもそんなことは、
歌うこと、
歌で人を感動させることと何の関係もない。

魂の歌は、
出てない音まで聞こえるし、
スキャットなど、
いつまでも聞いていたいほど気持ちいい。


これが実力というものだ。


●数日前にセッションで同じ音響、マイクで歌っただけに、身に沁みてわかりました●巨人ついに首位阪神と1ゲーム差に迫る●1年の間に両方のアキレス腱を切ったラグビー神戸製鋼の大畑大介のリハビリと復活までを追ったBSスポーツ大陸で、彼が通っている整骨医がうちの近所だと知ってビックリ

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