駅のホームに着いた途端、
大事な忘れものをしたことに気づいて、
自転車で戻っていたのでは、
ちょっとヤバい感じだったので、
タクシーに乗ったら、
窓が開いていて、
入ってくる風が心地よい。
昨日まで冷房が嬉しかったのに、
気がつくと、
暖房が欲しくなっている、
そんな気候の境目が毎年ある。
たぶん今が、
その境目じゃなかろうか?
先日、
台風を観測する飛行機から撮影した、
「台風の目」の写真が新聞に載っていたけど、
ちょうどそんな感じ。
一瞬で過ぎ去る季節のエアポケット。
母方の実家は、
新しい物が好きで、
冷房機を取り付けたのも早かった。
今の小型冷蔵庫ぐらいの大きさで、
車のラジエーターのような、
金属の板をいっぱい並べた部分に、
水滴がいっぱいついていて、
噴き出す風は、
こりゃ健康に悪いのではと、
子供心に心配になるほど冷たかった。
独特の冷気の匂いを今でも鼻の奥に感じることができる。
家の前の道は舗装されてなくて、
端には雑草が生い茂り、
ムッとするような熱気があたりを覆う中、
そのダイニングキッチンだけは別世界だった。
花輪クンちに行ったまる子状態。
親にねだることさえ考えられないほど高嶺の花ということ。
ほかの部屋はもちろん扇風機で、
羽にアーと言って遊んだり、
先っぽに人差し指をあてて、
少しずつ回転を遅くしたりして、
遊んだもんだ。
確か同じ家で、
祖母は、
先に炭を入れるアイロンを使っていたように記憶している。
そんな超アンバランスな時代の話だ。
我が家に冷房がついたのは、
もっとずっと後のこと。
それも、
祖母の家のお下がりだった。
そうだ、
中学生のある夏、
ぼくが一人で留守番することになって、
その冷房をガンガンにかけて、
ポール・モーリアのレコードをかけながら、
アガサ・クリスティの「カーテン」を読んだな。
何度も何度も針を置きなおして、
ということは、
オートリターンなんてなくて、
それも祖母宅のお下がりのステレオだった。
氷をいっぱい入れてキンキンに冷やした、
カルピス飲みながら。。。
最高の贅沢だった。
●この夏は発声練習をよくやったと思う。何度も何度も、や、これが極意かと思いながら、翌日には全然そんなことないと気づく繰り返しだったけど、少しはましになったかもしれない●麻生太郎総理大臣。2世が駄目なら3世か。内閣には34歳の2世もいるな。
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