2008年10月4日土曜日

恩義

快速電車の窓際の席で、
おじさんが携帯を熱心に眺めている。
どうやらワンセグで、
何かの番組を見ているらしい。

ぼくの携帯は、
昨夏、
それまで持っていたヤツがどうにも嫌になり、
衝動買いしたのだが、
やはりワンセグを見ることができる。

できるのだけど、
実際はほとんど見ない。
見ないというより、
あれって見ることができる場所の方が少なくない?

会社の中、
喫茶店、
もちろん地下。

ぼくの機種が古いからかと、
ドコモショップで尋ねたことがあるけど、
「まぁ公園とか、電車内なら大丈夫ですけど」
と煮え切らない。

第一、
15分ほどしか乗らない通勤電車で、
どうしても見逃せない番組なんて、
ほとんどない。
録画しておけばいいだけだ。

こんなに使えぬのなら、
電話とiモードだの小型軽量機種がいいと、
探してみても、
どうもカメラとワンセグは必須らしい。

そんなワンセグが唯一重宝した時期がある。
買って間がないころ、
約1か月入院した時だ。

夜10時消灯までは談話室でテレビが見れるのだけど、
ぼくが見たいもっぱらNHKの番組は、
そのころから始まる。

布団をかぶってイヤホンで聞きながら、
電波を探りながら毎日のように1、2時間見るのが日課だった。
いつ退院できるのかも分からず、
寂しい入院生活の中、
本当にあの時だけは、
「これ買ってよかった」って思ったよ。

だから1年たって、
もう買い替えてもいいんだけど、
何となく手放せないでいる。


●「マイケル・ジャクソン生誕50周年記念ベストCD」が売り出されると知って笑った。単にマイケル50歳ってことでしょ。普通メモリアルアルバムって、死んでから「生誕100年」とか「没後50年」とかで出すよな。生きながら伝説になっちゃうんだね●読売新聞夕刊小説が今日から伊坂幸太郎「SOSの猿」になった。本屋大賞男。ちょっと読む気になった。ちなみにSOSってSAVE OUR SHIPの略って知らなかった。

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