TK逮捕。
彼のことは、
特別好きではなかったけど、
90年代といえば、
ぼくが20代後半から30代前半にかけて。
彼の生んだ楽曲がぼくに影響を及ぼさない訳はなく、
正直驚いた。
もはや手元にない著作権を譲ると言って、
5億円をだまし取ったという。
本人も認めているようだし、
絵に描いたような詐欺罪だ。
専門家によると、
5年ほどの実刑判決が下る可能性がある。
連日マスコミをにぎわしていて、
彼のことをよく知らない母でさえ、
「そんなに借金があるのに、家賃280万円のところに住んどったらあかんワ」
と言う。
母に限らず世間一般、
そういう見方が多いのだろう。
見栄を張らず、
コツコツ借金を返していればよかったと。
「落ちた時代の寵児」
そう括るのはたやすいけど、
ぼくは、
それほどに割り切れない。
彼は音楽が好きだった。
そして才能があった。
時代とマッチして、
作った楽曲は売れに売れ、
一時の年収は30億円とか。
アジア進出を目指し香港に会社を設立。
ところが株が暴落して、
一気に数十億円の借金を背負った。。。
大体そういう理解をしているんだけど、
彼が数十億円の負債を抱え込んだということは、
それだけの金が誰かの懐に入ったということだ。
彼はミュージシャンであって、
実業家ではなかった。
その彼を「利用」してひと儲けした者たちがいる。
1年365日、
借金のことが、
彼の頭から離れることはなかっただろう。
家屋敷、
売却可能なものはすべて抵当に取られ、
おまけに前妻への7億円ともいわれる慰謝料の支払いもある。
そんな状況で、
まともな判断などできゃしない。
ましてや、
いい楽曲を作れるはずもない。
数十億円なんて、
ぼくは抱えたことも、
背負ったこともないが、
借金を返すためなら、
嘘でも誤魔化しでも何でもやってしまう、
そういう心持ちは、
ぼくは分かる。
地獄にいる人は、
自分が地獄にいることにさえ気づかない。
彼をそこに突き落としたのは誰か。。。
彼の今の妻は彼を支えると言っているそうだ。
TMネットワークで一緒だった二人も、
彼ともう一度音楽をやりたいと。
彼のことを信じている人がいる限り、
彼は立ち直ると思うし、
ぼくは、
こんな状況でも信じてくれる人がいる彼を、
断固応援する。
●DEPARTURES。好きだ。「どこまでも限りなく 降り積もる雪とあなたへの想い 少しでも 伝えたくて届けたくて そばに居て欲しくて 凍える夜 待ち合わせも出来ないまま 明日を探してる いつだって思い出をつくるときには あなたと二人がいい」●TKと同じように数十億の借金を盟友の裏切りで背負ったYAZAWAは見事完済した。グレイトだ●日経7日夕刊「人間発見」--クライマー山野井泰史さん「ボクとしては70歳、80歳になっても、(妻の)妙子と小さな岩にでも登れれば最高の人生だと思っています。自分にとって山で死ぬことはごく自然なことです。ある日、山で突然、死が訪れても覚悟ができています。どんな悲惨な死に方をしても、悲しんでほしくはありません」
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