一浪して大学に入った時、
当然のことながら、
現役で入ったヤツらはみな、
高校生の時まで下級生だったわけで、
にもかかわらず「タメ口」をたたかれた時は、
かなりなショックだった。
それまで人間関係の上下関係を決めるのは、
学年=年齢だったわけだから、
その二つが食い違った状況は初体験だったのだ。
「一浪するということは、こういうことなのか」
その時になって初めて思い知った。
その大学で二回も留年したぼくは、
「現役組」より3年遅れで社会人となった。
つまり会社の同期の大半とは、
3歳年上ということになる。
会社によって違うと思うけど、
うちの場合は入社年次が基本だから、
同期の奴同士は当然のようにタメ口となる。
でも、
そのころにはぼくの中にも、
そういう事への免疫が出来ていたし、
何より社会人になれた嬉しさから、
そんなことは些細なことであった。
あれから20年以上の時が過ぎ、
ついに同期で直属の上司が誕生した。
彼女とはここ数年、
同じ部署で仕事をしてきた。
私事の世界でも、
ほぼ同じ時期に父親を亡くし、
同期の中でも一番身近に接してきた一人といっていい。
その彼女がぼくの直属の上司になることは、
こちらに昇進の目がない以上、
時間の問題だと覚悟していたし、
実際に決まってみても特に驚きはない。
何とか彼女の力に、
いや少なくとも足を引っ張ることのないように、
頑張りたいと思う。
それより厄介なのは周囲の目だ。
彼女の管理職としての働きぶりが注目されることは、
まぁしょうがないけど、
彼女のぼくに対する態度、
そしてぼくの彼女に対する態度、
そういうものを周囲は興味津津で見ている(に違いない)。
そういうのに負けたくないなって、
心に誓っているのだが、
いざ蓋を開けてみたらどうなるのか。。。
実のところは、
この状況を許容しているのは、
自分が3年前に8か月休職した事にかこつけて、
彼女の方が有能でかもしれないということから、
逃げようとしているのかもしれない。
単にそのことを認めたくないばかりに、
平気なフリをしているだけだとしても、
ちっとも不思議じゃない。
本当に厄介なのは、
意識してないようで実は十分している、
ぼく自身の心かもしれない。
●ちなみに彼女、同期の中では珍しく、ぼくに敬語を使うんだけど●業務連絡。今週は元町に行けません。アシカラズ~。
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