お通夜に行くため、
久々にスーツを着た。
普段は身なりにまったく気を遣わないけど、
こういう時だけは流石に失礼に当たらないように、
最低限の配慮はする。
グーグルで会場の地図を印刷して、
十分余裕をもって出発したはずだったが、
普段は乗らない阪神電車でもたついて、
結局着席するやいなや、
お坊さんが会場に入ってきた。
こんな時までも、
結局ギリギリになるんだなぁと、
我ながら呆れる。
読経の中、
焼香を済ませ、
参列者の中の知った顔の人と、
用意された寿司を食べながら、
故人について話す。
死因は悪性リンパ腫だったそうだ。
昨年6月に見つかったのだが、
進行が医師の想像以上に早く、
有功な治療ができなかったという。
気が付くと、
ぼくらのいる場所に、
いつの間にか棺が運び込まれていた。
「まさかこんなに早く死ぬなんて思ってなかった」と涙声の奥様。
「最期まで痛いとは一言も言いませんでした」と娘さん。
「みなさんも頑張ってください」と息子さん。
「きっとまだこの辺をうろうろしてはるわ」とだれか。
あっという間に1時間ほどが過ぎ、
その場もお開きに。
最期に故人の顔を拝見させていただいた。
安らかだった。
合掌。
0 件のコメント:
コメントを投稿