2011年2月22日火曜日

合掌

お通夜に行くため、
久々にスーツを着た。

普段は身なりにまったく気を遣わないけど、
こういう時だけは流石に失礼に当たらないように、
最低限の配慮はする。

グーグルで会場の地図を印刷して、
十分余裕をもって出発したはずだったが、
普段は乗らない阪神電車でもたついて、
結局着席するやいなや、
お坊さんが会場に入ってきた。

こんな時までも、
結局ギリギリになるんだなぁと、
我ながら呆れる。

読経の中、
焼香を済ませ、
参列者の中の知った顔の人と、
用意された寿司を食べながら、
故人について話す。

死因は悪性リンパ腫だったそうだ。

昨年6月に見つかったのだが、
進行が医師の想像以上に早く、
有功な治療ができなかったという。

気が付くと、
ぼくらのいる場所に、
いつの間にか棺が運び込まれていた。

「まさかこんなに早く死ぬなんて思ってなかった」と涙声の奥様。

「最期まで痛いとは一言も言いませんでした」と娘さん。

「みなさんも頑張ってください」と息子さん。

「きっとまだこの辺をうろうろしてはるわ」とだれか。

あっという間に1時間ほどが過ぎ、
その場もお開きに。

最期に故人の顔を拝見させていただいた。

安らかだった。

合掌。

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