2011年4月5日火曜日

資格

出勤すると突然、
4年前までぼくが座っていた席に、
今日座るかと、
上司が打診してきた。

そう、
ぼくはかつてあの席に座って仕事していたのだ。

東京出向から戻ってきてからの数ヶ月間。

仕事面で乗りに乗っていたころだ。

それが、
私生活上のトラブルで心身ボロボロとなり、
ついには休職する羽目になってしまった。

あっという間の「天国から地獄」だった。

8ケ月たって復職して、
一時はまたそこに座ったのだが、
周囲の声なき声で引きずり下ろされ、
以来4年、
再びそこに座ることなど想像もできなかったし、
実際だれもぼくにそんなことは言ってくれなかった。

二つのピラミッドの、
一つの頂点。

そこへの道は永遠に閉ざされたと思ったし、
その席の近くに行くことさえはばかられた。

だから、
今日は二つ返事で引き受けてもよかった。

そうすれば、
屈辱の日々にケリをつけることが出来たかもしれなかった。

でも、
ぼくはやんわり辞退した。

昨日も書いたように、
虚脱状態の今のぼくに「そこ」に座る資格はないと思った。

出来る出来ないじゃなく。

せめて前日に言ってくれてりゃ、
それなりの心構えもしただろうが、、、

今日のところは、
そういう提案があったことを喜びに思おう。

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