地震が起きた時、
ぼくは自宅にいて、
しばらくテレビに釘付けになったということは、
以前に書いた。
その時テレビに映っていたのは、
何県だかわからないけど、
高速道路のような道路で、
そこへまさに津波が迫り来る場面だった。
路上には数台の車がいて、
そのうちの確かトラックだったと思うけど、
津波が来る方に進もうとしていて、
画面を見ながら母と、
「そっちちゃうやん」って大声を上げていた。
こんな話を今更するのかというと、
先日帰宅のタクシーで相乗りした先輩の親族が、
地震の時に仙台空港の近くを車で走行中で、
とにかくラジオが「高台に逃げろ」と言うのだけ聞いて、
難を逃れたという話を聞いたからだ。
ぼくと母が「そっちちゃう」と言っていたドライバーにしたって、
高台に逃げたかったのだろう。
でも、
ひょっとしたら初めて通る道だったかもしれないし、
ならば海や川がどちらか、
とっさには分からなかったとしても不思議じゃない。
あぁ、
ぼくは何も考えていなかったんだなぁって。
冷静に、
状況を俯瞰して正論を言うのは容易い。
いわんや結果論おや。
ぼくなんか、
ありきたりな日常生活で、
普通に起きていることにすら、
満足に対処できてないのだ。
100年だか1000年に一度の大事には、
何一つまともに対処できないと思う。
他人のことを偉そうに批判するのは、
そんな駄目な自分を自覚してからでないといけないと、
自戒した次第。
●登校中の児童の列にトレーラー。関東の人、なんか無常感に襲われてないかな。本当に一寸先のことも、ぼくらは見えないのだ。
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