低反発球、
いわゆる「飛ばないボール」が、
プロ野球に導入されて2年目になる。
初年の昨年は、
予想通りピッチャー優位の「投高打低」だった。
でも、
プロなんだから今年はもう少し打つだろう、
予想は楽観的だったが見事にはずれ、
今年も圧倒的な投手優位が続いている。
当然ロースコアの試合が多く、
試合時間も短い。
これを「投手戦が増えた」と片付けてしまうのは早計で、
度を過ぎて点が入らない試合は、
単純に「面白くない」。
息詰まる投げ合いもいいけど、
「野球の華」と称されるホームランだって、
そこそこは見たい。
何事も程度問題である。
実際、
華が減った球場の観客動員は減っているという。
そもそも低反発球は、
「球も大リーグと同じ条件で」という趣旨で導入された。
確かに以前のプロ野球の球は、
大リーグ使用球に比べて「飛んだ」
反発係数という規格そのものが、
大リーグより「飛ぶ」ように設定されていたのだから、
これは当然だった。
そこで低反発球は、
反発係数を大リーグに合わせたのだが、
実際には大リーグの球よりも「飛ばない」のだそうだ。
何でそんなことになったのかというと、
大リーグの球は結構アバウトに作られているからだという。
つまり実際には規格より「飛ぶ」球が多いというのだ。
日本のメーカーは、
律儀に係数通りの球を作っているもんだから、
こんな逆転現象が起きたとの見方もある。
そのあたりの検証も含め、
早いところ対策を打たないと、
ファンの反発係数は高まる一方なのである。