先日東京に行った帰り、
品川駅で新幹線に乗る前に買ったのが、
「宇宙は本当にひとつなのか」(村山斉著、講談社ブルーバックス)。
最新の宇宙論をかなり分かりやすく、
噛み砕いて書いてくれていることはわかるけど、
流行の「暗黒物質」なんかはやっぱり難しい。
それでも何となく面白いなと思うのは、
次元の話。
ぼくたちが感じているのは、
空間プラス時間の四次元の世界だけど、
本当はもっと沢山の次元があるのではないか、
いや、
ないと暗黒物質などいろんなことが説明つかない、
みたいな内容だ。
五次元とか六次元とかっていわれても、
人間は感じる事ができない。
その分かりやすいたとえとして、
綱渡りのロープが使われていた。
綱渡りする人にとってロープは、
一方向だけの存在だけど、
ロープの上にアリがいたとしたら、
そのアリにとってロープは、
四方八方に行ける空間になる。
そのようにして、
あるけど感じられない存在は、
ぼくらには「ない」わけだけど、
実際にはある。
この話しは、
ぼくらの日常生活でも当てはまる。
一般にある道のプロフェッショナルは、
素人が気がつかない事でも気づく。
何かを習ったことのある人ならば、
最初は気がつかなかった差異が、
だんだんわかるようになった経験があるだろう。
素人の時は同じぐらい上手いと思っていた二人が、
実は全然レベルが違うということや、
全然大したことがないと思っていた人が、
思いのほかレベルの高い事をやっているなんてことは、
たっくさんあるはずなのだ。
画家には素人には見えないものが見え、
音楽家には聞こえないものが聞こえ、
料理人には隠された味付けに気づく。
宇宙が何個あろうが全然かまわないのだけれど、
せめて四次元の世界で起きていることは、
少しでも奥深く知りたいものだと、
ぼくなんかは思うんだけど。
話しは違いますが、
野村総研の試算によると、
エアコンを切るより、
テレビを消す方がよほど節電になるとか。
この試算、
出されたのは何と去年の4月。
でもマスコミは、
特にテレビ局は絶対にこんなの報道しませんね。
んなことどうでもいいから、
今夏、
どうしても節電に協力したいなら、
エアコンの我慢なんて絶対しないで、
テレビを消しましょう。
それで十分です。