仕事の内容は変わらないので、
ひと月もたたぬ間に勘を取り戻すのだけど、
ちょっとした部分で「時代遅れ」と感じることがある。
それは本当にささいな、
ちょっとした仕事の手順や、
使うアイテムやデザインなんだけど、
彼らにとっては、
異動になったその時点で時は止まっているのだ。
そうして出来上がった商品は、
まるでタイムカプセルに埋めてあったように、
彼らが異動した時のものとなっている。
ほんとうに自分でも笑えるほどささいな事だけど、
でも、
それ絶対今は使わないみたいなことが、
案外あるものなのだ。
女性なら服に関して考えてみてもらえればいい。
二年前に流行した何かを今堂々と着ていたら、
やっぱおかしいでしょ。
ぼくらのような業種であっても、
ほんの数年もあれば、
流行は微妙に確実に変化しているということ。
元サッカー日本代表監督のオシム氏が、
寝る間を惜しんで海外サッカーのビデオを見てたというのも、
最新の戦術っていうのは、
日々刻々変わるということだと思う。
その場にいなければ知る事ができない「最新」。
そう考えた時、
ぼくらが日々作る商品こそが、
最新型なんだなぁって、
なんだか誇らしくなってくる。
もっとも、
商品のカテゴリー自体がすでに流行遅れっていう、
辛い現実は認識しているけど、、、
それはたとえば、
電車がものすごい勢いで普及してるのに、
最新の蒸気機関車をうんぬん言っているに等しい。
たとえそんな滑稽話であっても、
最後の最後まで最新を最良を追い求めることこそが、
やっぱプロなんだと思う。
●もちろん、仕事の幹の部分は変わらないし、タイムカプセル後輩のおかげで温故知新ってこともあるんだけどね。