先日NHKをつけたら、
黄色の髪の毛をした美輪明宏と、
ますます巨大化する玉ねぎ頭の黒柳徹子が出てた。
番組の本当に最後の方だったのだけど、
美輪明宏の言ってたことが印象的だった。
長く一線で続けられた理由、
みたいな話しの中で。
東京でも舞台で全国を回っても、名所や名店のたぐいには一切行かない。ただホテルと劇場の往復。何かを失わないと何かは得られない。
みたいな内容だった。
似たような話しがイチローにもある。
ヤンキースに移籍して、
久しぶりにシアトルで試合をした時だ。
イチローはこんなことを言った。
シアトルはスターバックス発祥の地だけれど、街中にこんなにスタバがあるなんて知らなかった。
これもだいたい。
つまり、
イチローは十年以上もシアトルに住んでいながら、
街にはほとんど出た事がなかったのだ。
自宅と球場、
あるいは自宅と空港。
延々と同じルーティンで。
だから、
シアトルの住民なら誰でも知っているようなことも、
知らなかったのだ。
だからといってイチローが、
シアトルにとけ込んでいなかったわけでは全くない。
セーフィコフィールドという球場を通して、
イチローはシアトルの住人とコミュニケーションしていた。
だからこそ、
移籍の時にあれほどの拍手を浴びたのだ。
イチローもまた、
ただ超一流のプロ野球選手であるために、
一般人としての楽しみを犠牲にしてきた(はず)。
もちろん、
美輪さんにせよイチローにせよ、
それを犠牲なんて思っている訳ないけど。
犠牲と思ってたら、
あんなに長く続けられるわけがない。