夏の夕方。
一日の仕事も、
もうすぐ終わり、
仕事帰りの一杯が楽しみになってくる午後4時。
そこへ名指しで意味不明の電話。
面倒臭そうに、
かつ、
警戒感ありありの市役所の担当者。
それでもかろうじて丁寧に、
ぼくの主張を聞き終わると、
さぁそろそろいつものひとくさりという感じで、
窓口の係員と同じ抗弁を並べ立てた。
それは分かってます。
でもね、
あなたは今、
目の前にいないからどう思われるかわかりませんが、
ぼくは疑いの余地なく、
自転車を盗まれた被害者ですよ。
そちらの言われる理屈もわかります。
でもね、
例えば当日なら半額にするとか、
できるんじゃないですかねぇ。
そういう考え方はあるかもしれませんが、
決まっていることですから。
じゃあね、
例えばぼくが納得いかないから払わないと言ったらどうなるんですか。
もう充分。
ブログに書くネタは十分だ。
ぼくは心の中では白旗を用意しながら、
試しに聞いてみた。
自転車をお返しするわけにはいきませんねぇ。
冷房のきいた部屋で椅子に座っているであろう、
担当者の間髪入れぬ言葉が、
白旗を引き出しにしまわせた。
あなたねぇ、
決まり決まりって言われるけど、
一体何かに書かれたものがあるんですか。
いえありません。
でもそういう取り決めなんです。
二言目には決まりっていうから、
てっきり何か根拠があっておっしゃってるのかと思ったけど、
そうすると、
あななたちが単なる口頭で申し合わせていることに基づいて、
自転車を盗まれた被害者であるぼくに1800円払え、
でないと自転車を返さないって、
そんな人質に取るようなことを言われるんですか。
それっておかしくないですか。
お役所仕事って融通が利かないけど、
一応議会とかで決めたことに従っている訳だから、
仕方ない面もあるし、
この件もてっきりそうかと思ってましたけど、
全然違うんですね。
ぼくは一気に話した。
さっきまでにこやかだった窓口の係員が、
神妙な表情で、
自分たちのいる小屋の中へ入るよう促す。
中は冷房が心地よく、
勧められるまま、
パイプ椅子に腰かけた。
これで環境は対等だ。。。
●これじゃクレーマーだな。でも事実だから仕方がない。恥を忍んでまだまだ続けます。●さあ、不動の活躍を見るとしよう。
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