中国の書家・王義之の「蘭亭序」が、
書の最高傑作である、
ということなど、
ちっとも知らなかったぼくは、
その理由を探った「新日曜美術館」に見入った。
そもそも書の良し悪しなど分からないのだが、
この「蘭亭序」はぐちゃっと消したところや、
上から書き直したところがあり、
どうしてこれが最高峰なの?
と思わせるに十分だ。
道理でこれは、
下書きなのだそうで、
しかも、
本物ではなく、
模写(模書?)というから、
いよいよ有難味が薄い。
ところが番組を見ていくうちに、
なるほどそういうことかと、
徐々に引き込まれるから不思議だ。
ぼくなりの理解では、
蘭亭序のすごさは、
書かれている内容の変化と、
その文字の形状、
間合いの変化が絶妙にシンクロしていて、
しかも全体として見たときの絵画的バランスという面でも最高という、
二重三重の要素が絡み合っている点にある。
王義之本人が清書しようとしたが、
結局、
あらゆる意味でこの下書きを超えられなかったとされ、
無意識が生んだ奇跡性もまた、
伝説の価値を高めている。
そして何よりも、
この書こそが、
ぼくたちが使っている漢字の原点、
つまり数学でいう1+1=2であるということだ。
これが原点なのだから、
これを超えることはできない。
論理的にみても絶対不可侵ということなのだ。
はぁー。
知らない事を知るってのは、
本当に楽しい。
●会社到着直前で、今日の仕事がなくなり、そういうことならと、ジャズライブを2軒はしごした。1軒目はトマトジュース1杯で3800円。2件目はトニックウォーター1杯で600円。演奏の中身は料金の全く逆。ま、差し引きトントンか。●女子ソフトの熱闘をNHKが特集していた。さすがに素早い。
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