2008年8月15日金曜日

光と影

夏の甲子園で優勝するということは、
予選から含めて全勝するということだ。

当たり前なんだけど、
見方を変えれば、
それはつまり、
ある年の夏、
日本中でたった一校、
敗戦を味あわなかったということでもある。

およそ4000の他の出場校は等しく、
ひとつの「負け」をもってその夏を終える。

人生勝ち続けることなんてできやしないから、
人は敗者に己を重ね、
ドラマを感じ、
時に泣けてくるのだが、
栄冠を手にするということは、
一切の影をまとわない、
たった一つの太陽になるということだ。

太陽にドラマはいらない。
敗者の汗も涙も全部蒸発させて、
ただ、
燦然と存在すればいい。

人生連戦連敗のぼくなど、
とても正視できない輝き。
それでも目を細め、
サングラスをかけてでも、
仰ぎ見るまぶしさがあってこそ、
影は影なりに濃度を増す。


●ふいに仕事が休みになったので、ちょっとだけ髪を切った。

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