2008年8月9日土曜日

北京五輪

地球の人口は60億人だという。
ぼくが子どものころは確か30億人っていってたから、
すごい勢いで増えているのは確かだ。

人類誕生以来、
いったい何人がこの星で生まれ死んでいったのか。
まったくの勘だけど、
数千億人単位かな?
兆まではいくまい。

そのあまたの人間の中で、
最も早く走り、
泳ぎ、
最も高く跳び、
最も遠くに投げることのできる可能性を持った人たちが、
北京に集まった。

人間のたゆまぬ向上心の成果が、
スポーツという側面で最高の輝きを見せる祭典が始まった。
見逃せない日々が続く。

一方で思うのは、
金メダルを取る人も、
ぼくのようにただそれを観戦するだけの人も、
その頭脳の神経細胞は1000億個あって、
その神経細胞同士の接点は、
実に1000兆に及ぶという事実である。

肉体的な差異は人それぞれあっても、
この脳の構造は人類すべてに平等であるということ。
そしてそのすべての人類の数、
そして宇宙の星の数をも圧倒する、
脳の驚異的世界。

「記憶力を強くする」(池谷裕二著、講談社ブルーバックス)。
最大のフロンティアはぼくたちの脳の中にこそあることを、
改めて実感させてくれる。

北京五輪の開会式で見せた、
中国の歴史絵巻は見事だったが、
紙や羅針盤や活版印刷や、
それらの発明の背後には、
名をとどめぬあまたの人がいたことを思う。

それぞれが、
頭の中に宇宙を携え、
それぞれに生き、
それぞれに死んだ。

死とともに消えた記憶の総量は、
いったいどれほどの量なのか。

●NHKでも「中国5000年の歴史」って言ってたけど、「4000年の歴史」から一体いつ1000年もプラスされたの?永遠に4000年ということはありえないにしても、あまりに唐突すぎないか。

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