2009年2月1日日曜日

悪夢

大切な物を失くすことは、
何度経験しても慣れることはない。
そして、
それが戻ってきた時の喜びも。

色々な物を失くしてきたけど、
一番の苦い思い出は、
ジッポーのライターだ。
まだ二十代の時のことで、
7年間ほど使った。

大学時代から社会人にかけて、
暗中模索の日々を一緒に過ごした。
使い過ぎて壊れても、
ジッポー社に送ったら、
完璧に修理してくれた。
コイツとは絶対に一生一緒だと思っていた。

それがある日、
ぼくの元から消えた。



その時の感触は忘れない。
どうせいつものように、
ひょこっと見つかるサと、
最初は気楽に構えていたのだが、
何日たっても出てこない。

すると一気に焦りがこみあげてきて、
考えうる全ての場所を、
あらん限りの熱心さで探した。

あぁもう二度とこの手に戻ってこないのかと、
思えば思うほど募る愛着。
そう遠くない場所に絶対「ある」はずなのに、
どうしても見つけ出せない不条理感は今でも消えない。



あれから20年。
それでもどこかに、
あのジッポーはあるのだから。。。


●この冬2度目、手袋を落した。あわてて来た道を戻ったら、誰かがラーメン屋さんの看板の上に置いておいてくれた。1度目は後ろの人が拾ってくれた。3度目はどうだろう●西宮北口「Corner Pocket」にて大友孝彰(Piano)大野浩司(Guitar)を。この日を待って大友君のCD「NIGHTMARE」を買った。

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