
「マン・オン・ワイヤー」(ジェームズ・マーシュ監督)をDVDで。
1974年当時、
世界一高かった(そして今はなき)、
ニューヨークの世界貿易センタービル。
そのツインタワーの間にワイヤーを張り、
綱渡りをした男のドキュメントだ。
ドキュメントとはいえ、
当時の動画はほとんどなく、
写真と関係者の証言で構成されている。
しかしながら、
無許可で行われたこの快挙(暴挙?)の、
発案から実行までが、
再現映像も交え結構スリリングだ。
確かに綱渡りの「危険度」という点では、
先日紹介した、
棒も何も持たずに谷間を行く彼に、
当然かなわない。

しかし、
このフィリップ・プティという大道芸人の生き様は、
なかなか刺激的。
綱渡りを成功させた後、
「何故」と問うマスコミに、
彼はこう言う。
まさに米国的だ。
短絡的質問だよ。
壮大で謎めいた出来ごとに理由を問う実利性。
理由がないから素晴らしいのに。
そして、
映画の最後に人生観を語る。
僕にとっては単純なことだ。
人生はエッジを歩いてこそ価値がある。
反骨精神を持たねば、社会の規則に慣らされることを拒み、繰り返しを拒む。
日々すべての発想を、真の挑戦と受け止める。
そうすれば人生は綱渡りになる。
説得力満点。
人生に理由はいらない。
やるか、
やらないか。
人は、
たったこの二種類に分けられるのだ。
●WTCビルが映る度に、9.11を思い出した。
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