尼崎・アルカイックホールへ行くのに、
昨日はJR甲子園口からタクシーを使い、
帰りは尼崎駅から阪神電車で甲子園球場を経由して、
バスで甲子園口に戻った。
今日は、
甲子園口から大阪へ一度出て、
そこから阪神電車に乗り換えて折り返して行った。
ギターの神様が尼崎にいた。
会場は、
会社帰りと思しきスーツ姿の中年男性が多く、
女性はちらほら。
若い女性に至っては、
ほぼ皆無。
開演前はシーンとして、
まるでクラシックコンサートか、
ミサのようだ。
後ろの男性が、
アンプやマイクのセッティングや、
エフェクターについて小声でうんちく話をしている。
演奏が始まっても、
普通のロックコンサートのように、
立ち上がる人はゼロ。
みんな、
神様が奏でるギターの調べに聞き入り、
多くの人が双眼鏡を手に、
神様の手元を凝視していた。
ぼくも双眼鏡を手放さなかったけど、
見ていたのは神様ではなく、
カーリーヘアの女性ベーシスト。
あのBSで見た、
タル・ウィルケンフィルドだ。
しかし、
テレビで見たあの愛らしい少女は、
2年ほどの間に随分マッチョになったなぁ?
しかも、
途中歌まで歌って。
それでもぼくは、
彼女の一挙手一投足を、
ほとんどずっと双眼鏡で見ていた。
ライブが進むにつれ、
席が揺れ始め、
歓声が上がるようになってきた。
みな、
こらえきれなくなったのだ。
そしてあの名曲が始まって、
ぼくもこらえきれなくなってしまった。
トイレに駆け込んだ。
ぼくはだれもいないトイレで用を足しながら、
神様の弾く「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」を聞いた、、、
閉演後、
阪神尼崎駅からバスでJR尼崎駅に行き、
JRで甲子園口に帰った。
家で調べたら、
あのマッチョな女性ベーシストは、
タルではなく、
実力派のロンダ・スミスだと知った、、、
この二日間、
ジェフ・ベックのライブに行くために、
様々な交通手段を使った。
日付を間違える大失態があり、
そのお陰で甲子園球場に行き、
肝心のライブでは、
人違いのベーシストをずっと見続け、
肝心の曲はトイレで聞いた。
それらは失敗や勘違いであるけれど、
だからこその収穫でもある。
何かを失っても、
必ず得るものはある。
生きている限り、
明日を迎える限り、
ぼくの身に何かが起き、
ぼくの身の何かが変わる。
それは良いとも悪いとも言えるもんじゃない。
いろんな行き方があったように、
いろんな生き方がある。
良し悪しはすべて結果論だ。
要は過程を楽しめるかどうかだ。
神様ありがとう。
●65歳の神様。カッコよすぎ(笑)。あと、勘違いのロンダ・スミスを含め、バックも凄かった●にしても、ジェフ・ベックって、ぼくが中学生のころから「世界3大ギタリスト」として憧れの的で、それから30年たって、しかも尼崎で会えたなんて、いまだに信じがたい。
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