2011年11月15日火曜日

駄目

ようやくジョブズの伝記を読み終えた。

Ⅱの方は、
いよいよiMac発売からiPodやiPhone、
iPadに至る怒濤の快進撃の部分なのだけど、
同時に膵臓がんを発症し、
死に至るまでの経過でもあり、
ちょっと辛かったな。

結局彼は実業家ではなく、
映画監督や指揮者みたいだったんだと思う。

というのは、
彼自身に卓越したコンピューターの技術があったわけでも、
デザインそのものを生み出したわけでもないからだ。

こういう物が欲しいという直感と、
それに対して超一流の才能が提出する案に、
容赦なく駄目出しできる才能が傑出していた、
って感じだ。

それは相手が誰でも同じ。

レストランのウェーターだろうが大統領だろうが。

「それ」か、
「それじゃない」か。

ジョブズ的に言えば「最高」か「最低」か。

彼の「それ」のハードルはとてつもなく高く、
決して妥協することなく、
最後の最後まで駄目出しを続けた一生のようにも思う。

駄目出しされる方はもちろん辛いけど、
駄目出し続けたジョブズもしんどかったとは思う。

才能ある人が、
何度も何度も、
自分の案を却下され、
こきおろされ、
よく「自分でやれよ」ってならなかったもんだ。

すごい人物だけど、
自分の上司になって欲しいかと問われれば、
やっぱり「ノー」だな。






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