2012年2月23日木曜日

再開

大飯原発の運転再開について一言ふたこと。

福島原発事故以来ぼくは一貫して、
原発の新設はダメだけど、
既存のものの再開は止むを得ないと言ってきた。

それは、
国内54基の原発をただちに全部止めるのは、
電力需給の観点からあまりに非現実的に思えたからだ。

ところがどうだろう。

関西電力管内の原発はすべて止まっているが、
何とかなっているではないか。

少なくとも日常生活レベルでは何の不都合も感じない。

またしても関電にだまされた。

だれもがそう思うよな。

にもかかわらず関電は、
何かに取り憑かれたかのように、
大飯原発の運転再開を推し進める。

おかしいじゃないか。

考えてもみようよ。

あの人類史上に汚点を残したあの事故から、
まだ一年もたっていないのである。

事故は収束していると政府は言うが、
メルトダウンした炉心の状況すら把握できていない。
当然のことながら、
事故の詳細なメカニズムも明らかになっていない。

例えば、
スペースシャトルは二度の死亡事故を起こしたけど、
次の飛行までそれぞれ二年以上の歳月をかけ、
原因を徹底調査し再発防止策を講じた。

最低でもそれぐらいはかかるよな。

逆の見方をすれば、
それだけの時間をかけても事故は二度起きたのだ。

ストレステストをして、
IAEAもお墨付きをくれたというが、
原子力保安院も含め、
いうなれば「あっち側」の人たちだ。

第一ストレステストといっても、
すべて机上の計算だ。

たとえば巨大地震に見まわれたとき、
原発の内部を複雑にはい回る配管がどうなるか、
何分の一かの模型で耐震実験してみるといい。



さらにずっと気になってるのは、
原発に代わって運転している火力発電所が、
やたらと故障すること。

電力側は「だから原発が必要なんです」って言いたいのだろうけど、
ぼくから言わせれば、
火力でさえもまともに運転できないのに、
原発ならちゃんとできるわけがない、
ということになる。

世間の信頼を得るには、
そういうところから始めないとね。

つまり、
原発の安全性への信頼は、
ゼロに落ちたのですよ。

顔を洗って出直してこいってことだよ。


0 件のコメント:

コメントを投稿

遺志

30日は親父の13回忌だ。 あーそんなになるのか、 と言うのが率直な感想。 親父が亡くなる直前、 僕は酒を辞めた。 復職して最初のボーナスが出た日、 入院していた病院に行って報告した。 もう親父はかなり弱っていて、 ほとんど喋れなかった。 でも...