2012年4月16日月曜日

一瞬

ちょっと一瞬だけ待って、
なんて言葉使いをすることがあるけど、
実際のところ「一瞬」ではなく、
数秒とか数分とか、
明らかな時間がある。

それでも「一瞬」という表現を使うのは、
「あんたが急いでるのはわかるけどごめんな」
っていう気持ちを込めるためだ。

枝野経産相が、
5月6日以降、
稼働中の原発が「一瞬ゼロになる」と言った。

北海道の泊原発が5月5日から定期検査入りし、
ついに日本列島のすべての原発が運転を止める。

要は大飯原発の再稼働が間に合わないと認めたわけだ。

再稼働にはそれなりの手続きがあって、
逆算するとそういうことが明白なのだろう。

冒頭の例と照らして枝野の「一瞬」の真意を考えると面白い、

枝野は誰に対して「ごめんやけど」って言っているのか?

国民の大多数が拙速な再稼働を求めていないことは明らかであり、
そういう意味から言えば、
枝野の「ごめんやけど」はアメリカや原子力村ということになる。

「間に合わない」でも「原発ゼロ期間はできるだけ少なくする」という、
メッセージである。

枝野ってあの原発事故の時官房長官で、
記者会見の応接ぶりなどに関心したものだが、
一年もたたないうちにすっかり原子力村の村人と化したな。

見損なっていたわ。

さすがに機を見るに敏な弁護士だけのことはある。

そういえば、
もう一人、
機を見るに敏な弁護士がいたな。

そっちは「脱原発」をうたっているけど、
いつ変節したっておかしくない。

弁護士ってそういうところあるよな。
自分の信念に従ってというより、
すべては依頼人の利益のために動く。

たとえ依頼人が殺人犯であれね。

遺志

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