日本シリーズ第5戦は、
巨人が10対2でハムを下し、
3年ぶり日本一に王手をかけた。
だがこの試合、
非常に後味が悪かった。
それは4回表の巨人の攻撃だった。
無死1塁でバッターは加藤。
足を故障した阿部に代わり、
シリーズ初のスタメンマスクをかぶった。
ハム多田野の投じた球は、
送りバントの構えをした加藤の頭の方へ。
球はキャッチャーのさし出したミットも弾き、
バックネットへと弾かれて行った。
暴投である。
もんどりうってひっくり返った加藤は、
なぜか頭を両手で抱えている。
?
何が起きたのか一瞬わからなかった。
テレビ解説の古田は、
「避けたバットが頭に当たったのかも」と、
最初言った。
でもビデオリプレイを見ると、
球は加藤にかすりもせず、
バットも当たっていなかった、、、
つまり加藤は頭にデッドボールを食らったような、
芝居をしていたのである。
この猿芝居にまんまと引っかかった主審は、
多田野を危険球退場としてしまった。
普段温厚なハム栗山監督もさすがに抗議。
約5分間粘ったけど、
結局受け入れてしまった。
サッカーでも大袈裟に倒れて、
ファウルをとろうとするプレーがあるけれど、
それはシミュレーションといって逆に反則だ。
今回は退場になるべきは多田野ではなく、
加藤の方であるべきだった。
ぼくは巨人ファンだから、
巨人が勝つのは嬉しいけれど、
それ以上に良い試合を見たい。
加藤の猿芝居と、
見逃した節穴審判のおかげで、
折角の一戦が台無しになってしまった。
阿部の代役加藤が必死だったのはわかるけど、
こんなダーティーな行為はすべきではなかった。
王手はかけたものの、
この屈辱的敗戦にハム戦士が黙っているとは思えない。
この1勝が高くつくことにならねばいいけどね。