2012年11月28日水曜日

力作

横山秀夫の7年ぶりの新作、
「64」が滅茶苦茶面白かった。

ちょっと分厚めの単行本だけど、
ほとんど一気読みした。

内容は発売元の文芸春秋のホームページから引用。

D県警の広報が記者クラブと加害者の匿名問題で対立する中、警察庁長官による、時効の迫った重要未解決事件「64(ロクヨン)」視察が1週間後に決定した。たった7日間しかない昭和64年に起きたD県警史上最悪の「翔子ちゃん誘拐殺人事件」。長官慰問を拒む遺族。当時の捜査員など64関係者に敷かれたかん口令。刑事部と警務部の鉄のカーテン。謎のメモ。長官視察の日に一体何が起きるのか? D県警に訪れた史上最大の試練! 組織対個人を緻密に描く横山節は健在。怒涛の、衝撃の、驚愕の長編ミステリーをお楽しみに!

まったくこの通りで、
全国26万人からなる警察組織というもの、
マスコミという人種の生態などが、
非常に(異常に)丁寧に描かれている。

すでに読んだという同僚は、
「終盤がイマイチ」って言ってた。

確かにツメが甘いと感じる部分もあるけど、
そんな欠点を軽く凌駕するほどぼくは面白いと思った。

単なるエンターテイメントとしての面白さではなく、
組織の中で生きる人間の葛藤とか、
夫婦の絆とか、
親子の愛情とか、
ぼくが書くと陳腐だけれど、
まぁそういった人間の深淵を感じさせる出来だ。

完成まで7年かかったというんだけど、
そうだろうなぁと合点する力作だ。

映画化間違いなし。

でも主役の三上広報官は、、、
どうせ佐藤浩市とかがやるんでしょうけど、
本当は不細工じゃないとダメなんだよな。

でも不細工で有名な40歳代の男優ねぇ、
案外いないなぁ?

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