2009年1月3日土曜日

識者

私たちは個々の融資を丹念に審査しなくても、金融工学でリスクを管理できると思いこんでいた。市場に自浄作用があるとも信じていた。しかし、結局、それは間違いだった


こんなことを言っているのは、
プリンストン大学のP・クルーグマン教授。
去年のノーベル経済学賞受賞者である。

今日の読売新聞1面。
「大破乱立ち向かう」の、
栄えある1回目の「識者」だ。



この人、
かねてから、
子ブッシュの経済政策に文句を言ってきた人のようで、
我が意を得たりというところのようだが、
「私たち」と言ってるのだから、
この人も今のような事態は想定外だったのではあるまいか。

彼の言いたいことは、
「市場経済には適度な規制が是」に尽きる。
ちょっと市場の好き勝手にさせ過ぎた。
だから少し規制を厳しくすべきだと。

至極単純なことだ。



しかし改めて思うに、
米国は日本のバブル崩壊から何を学んだのだろう?

ヘッジファンドが駆使した金融工学とやらも、
結局、
クルーグマン氏のような経済学者が作り出したもので、
その人は確か、
ノーベル賞を獲ったはず。

結局、
経済政策に「正解」なんてないから、
右に振れれば左の人が表に出てきて、
今度、
左に振れ過ぎると右の人が出てきて。。。

特にクルーグマン氏に先見の明があったとか、
そういう事じゃないと思う。
言うならば彼の主張は、
たまたま時流に乗っていただけだろう。



そうやって経済は地球規模でのたうちながら、
そのダイナミズムの中で、
儲ける奴はガッチリ儲けてるという、
きっとそういう事だ。

0 件のコメント:

コメントを投稿

遺志

30日は親父の13回忌だ。 あーそんなになるのか、 と言うのが率直な感想。 親父が亡くなる直前、 僕は酒を辞めた。 復職して最初のボーナスが出た日、 入院していた病院に行って報告した。 もう親父はかなり弱っていて、 ほとんど喋れなかった。 でも...