森田芳光監督の新作が、
「私出すわ」というタイトルで、
あみんの「私待つわ」を連想すると同時に、
そういう時代なんだなと思った。
金を払うという行為は、
物を買ったり、
サービスを受けたりする対価として、
普通は行われる。
つまり、
「意思表示」としての支払い行為が、
もっと増えると思うのだ。
端的なのは、
オバマ大統領の選挙戦だ。
何億ドルという、
膨大な資金を、
オバマ陣営は、
ネットを通じてパーティー券を売るという手法を大々的に展開し、
大きな成果をもたらした。
もちろん、
大口の献金も受けていたのだが、
一口50㌦という「破格」の安さで支持を表明できるこの手段に、
多くのアメリカ人が「乗った」。
ここには、
いわゆる「寄付」とは違う、
市民による積極的意志表示がある。
先進国の人々は、
物質的豊かさを追うことに、
もう、
さほどの魅力を感じていない。
高い理想や夢があれば、
大富豪でなくても、
自分のできる範囲で金を出す時代になったのだ。
広告やマスコミに踊らされるのではなく、
人々が主体的に金の使い道を選択する時代。
日本でも、
団塊の世代を中心に、
そういう時代が来ると思う。
政治のみならず、
文化や芸術にまで波及すれば、
21世紀型の豊かな社会の突破口になりはしないか。
●歴史的オバマ大統領就任式。あれほどの儀式を通じて、アメリカという国はひとつになるのだと思った。「義務を喜んで受け入れよう」という呼びかけが印象的だった。ま、ケネディの「あなたが国家のために出来ることを考えて」というのと趣旨は一緒だが。アレサ・フランクリンが歌っていたのには驚いた。
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