ブルースは、
長調と短調が同居している摩訶不思議な音楽だ?
ぼくは歌は歌うけど、
音楽理論はチンプンカンプン。
でも、
「東京大学のアルバートアイラー」(菊池成孔+大谷良英著、メディア総合研究所)は、
長年の愛読書だ。
題名の通り、
二人の著者が東大で行ったジャズ講義録である。
これを読んでいると、
音楽という芸術を、
人間がいかに「理屈」の中に押し込めようと、
悪戦苦闘してきたかが分かる。
音楽の「流通」という観点からみれば、
バッハ→バークリー→MIDIと連なるこの試みは大成功で、
ジャズはもとより、
ぼくらが接するあらゆる音楽は、
この「理屈」の上で解説される。
しかし目を転じれば、
理屈に合わない音楽が、
決して「間違っている」わけじゃないとも気づく。
だから、
ブルースの話に戻ると、
先のぼくの書きようは間違っている。
正確にはこういうことだ。
まず魅力的な音楽があって、
それが現在の音楽理論で説明できないだけだと。
この違いは天と地ほど大きい。
つまり、
あらかたの解説書は、
「知ったかぶり」ということだ。
それを素直に認めた上で書かれたこの本は、
とても真摯だと思う。
新型インフル、
世界経済の趨勢、
地球環境。。。
「専門家」のご託宣の多くは、
「知ったかぶり」だということを、
知った上で拝聴するのがよろしい。
楽理万能主義の中で生き残ってきた、
強靭なブルース。
ブルースな生き方ってできないものか。
●どうも文字化けが起きている。推測して読んでください●この本は近年の一押し。このたび文庫化されたので、携帯用にまた買ってしまった●キムタクの「MR.BRAIN」。脚本は失敗してるぞ、どう考えても。ただ、主題歌のヴァン・ヘイレンに驚き、海老蔵は格好いいと思った。
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