「キリヤ」なんて苗字、
滅多にないから、
ひょっとしたらと思ったら、
やっぱり宇多田ヒカルの元夫紀里谷和明だった、
きょうの情熱大陸。
理知的なイメージがあったのだけど、
青春映画並みに熱そうな男だったので驚いた。
イメージといったって、
結婚と離婚の時の顔写真しか知らないわけだから、
こちらの勝手な思い込みだが。
それにしても、
これまで一応謎めいていた彼が、
いきなりこんな番組に出たのは、
5年がかりで作った映画「GOEMONN」の宣伝のためらしい。
何でも中学卒業を待たずに渡米したとか。
写真、
PV、
映画、
どれも独学で学んだそうだ。
うまく表現できないのだが、
どうも「良い意味」で胡散臭い。
渡米をただ一人応援してくれたという、
中学校の恩師と会っては大仰に涙ぐむ。
ロスの一人住まいという、
やたらでかいキッチンでは、
十穀米と、
プロテインとサプリをジューサーで混ぜて、
ジューサーに入ったまま飲む。
「悪い意味」で、
子どもがそのまま大人になった感じ。
YOSHIKIと10年来の知り合いというのも、
怪しさ満天じゃないか。
わざと自分を追い詰め、
そんな自分に酔っているようにしか見えないところが、
辛く笑える。
しかし、
東京の体育館に、
1000人もの観客と記者を招待して、
大々的に完成発表したのに、
翌日のスポーツ紙にベタ記事扱いされていたのは、
余りに可哀そうだった。
とはいえ、
実はぼくは彼がうらやましい。
うらやましくて仕方ないのだ。
中学生の時、
ぼくもアメリカに行きたかった。
こんな国を飛び出して、
世界を見てみたかった。
たとえ他人に笑われても、
自分のやりたいことをやり抜くこと自体は、
とっても素敵だし、
どれほど嘲笑を浴びようとも、
笑うだけの人より何億倍も勇ましい。
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