2009年5月20日水曜日

尊厳

「グラン・トリノ」を観る前に、
予習のつもりでイーストウッド監督の、
「ミリオンダラー・ベイビー」を借りた。

ありていに言えば、
女子ボクサーの悲劇。
でも、
観終わってぼくは素直にその「悲劇」を受け止められた。
登場人物の行動に対して、
「この人がそう決めたのだから、他人がとやかく言えないな」みたいな感じ。

感情移入というのとは少し違う。
ノンフィクションの感覚でもない。

フィクションでしかないはずなのに、
ぼくはこの映画に「実際の人生」が見えた。
こんな感覚は久し振り。
紛れもない名作だ。



ボクシングといえば、
作家で横審委員でもある内館牧子氏が先日、
「お騒がせ」亀田兄弟に対して、
「『勝ちゃいいんだろ』という朝青龍に比べて、少なくともボクシングをリスペクトしている」

という風に擁護しているのをスポーツ新聞で読んだ。

朝青龍とは和解したんじゃなかったっけ?
大体、
「亀」は本当にリスペクトしてるのか。
辰吉は間違いないけど。

しかも、
なんで「尊敬」じゃなく「リスペクト」なのか。



さて、
「ミリオン」の冒頭、
「ボクシングは尊厳のスポーツ。人の尊厳を奪い、自分のものにする」
という言葉があった。

観終わって、
なるほどと思った。


●街はいつもより静かなのに、ジャンカラは大盛況。「1時間10分待ちです」だって!

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