2009年5月14日木曜日

姿勢

柴崎友香「ドリーマーズ」(群像6月号)の冒頭、
終電車内でケッタイな格好で寝ている男が出てくる。

 車両の真ん中のシートのその真ん中に、黒いスーツの男が座っていた。正確には「座る」からはほど遠い姿勢だった。座席からはずり落ちて、ひざを床に着き、そこから上の体を弓なりに反らせて肩の少し下をシートに載せて絶妙なバランスを保ち、上を向いたまま眠っていた。両腕は床に向かってぶら下がり、手はちょうど彼自身のかかとの隣にあった。頭と顎の重みが反対方向にかかって、口がぱかっと開いて、叫んでいるみたいに見えた。


一読してどんな状態か想像できるだろうか。

ぼくにはピンときた。
なぜなら、
以前友人のブログで紹介されていた男性の写真そのままだったからだ。

作者がこの写真を見たことがあるか、
あるいは現場にいたか、
あるいは他人からこの写真またはこの状況を聞いたのであることは、
ほとんど疑いようがない。

それほどに特異な姿勢なのだ。
それともこの男性、
たびたびこういう姿勢になるのだろうか。
だとしたらかなりな「名物」だ。

いつか紹介したいと思っていたが、
ちょうどいい機会だ。

とくとご覧あれ↓











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